ベイビィ、ワンモアタイム

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  • サイズ B6判/ページ数 231p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048739108
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

コールセンターで働く温子は、女子アナになりきって、ブログを書いている。誰かに見られたい。この退屈で平凡で普通な毎日から、金魚のようにすくいだされたい。でも、本当は知っている、ネットで何を書いても、誰にも受け入れられないことを。そんなある日、正社員の岡村が出演しているライブに行った温子は、プロミュージシャンを目指す彼の誘いに心震える。この人と結婚するのだ、彼の習癖は見ないことにして。そう決心した温子の前に、高校時代の友人、倫子が現れた。温子と倫子には、グラビアアイドルの友人・美保がいた。超人気プロデューサーと愛人関係にある美保の過去についてコメントをしてから、温子のブログのアクセス数は急上昇し始める。次第にエスカレートする露悪願望、あらわになってゆく過去、それは破綻の始まりだった―。

著者等紹介

南綾子[ミナミアヤコ]
1981年愛知県名古屋市生まれ。2005年「夏がおわる」で第4回「女による女のためのR‐18文学賞」大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えりこんぐ

49
コールセンターで働く温子は、アナウンサーになり切ってブログを書いている。やがて出来た彼氏も、再会した昔の友達もなんだかおかしい。って思ってたらば、どんどん温子が堕ちていく(゚ω゚) なんとも救いようのない話だった。。もちろん読後感は最悪☆ 【積読2】2021/01/05

ゆか

37
文章は読みやすい。物語の全編通して温子と言う主人公の内面と、それに関わる人や物事を通して物語は進む。日常的な話だと思ってたら、全く違った。異常な感覚の持ち主ばかり。排他的と言ってしまえばそれだけなんだけど、どうにも登場する誰もを好きになれないし、理解出来ない。人を陥れたり、騙したり…。利用してる相手には自分も利用されたり。笑えるシーンもないので、落ち込んでいる時にはお勧めしない。ただ読み終わった後、自分が相当にマトモだと思える(笑)2016/06/03

巨峰

36
確かに遠い昔の記憶を辿ればこんな人格の人もいていたような気がする。だんだんと避けることを覚えたから、ある程度の年齢になってからは近くにいないようになったけど。そんな普通は小説の主人公にならない人格の女性を描いた小説なんだけど、主人公が共感を抱けるような人ではなく、物語の展開にもなんの救いも展望もない。周りに人を不快にするだけの人っているよね。この小説や、救いのなさという点で似ている米澤穂信さんの「ボルトネック」などは一体だれのためにどのような目的で書かれたものなのだろうか。かなり否定的な意味で言ってます。2012/12/20

らむり

25
最初と最後が良かった。ま、良くも悪くも南綾子さんらしいお話でした。2013/07/06

もーちゃん

16
最初、まともな人だと思っていたんだけど、だんだん痛くなる。共感所もなく救いもなくただただ痛いお話。2014/02/17

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