内容説明
「我慢して栓の役目に徹してくださいね」美しい妊婦から、羊水が漏れないように“栓男”になることを頼まれて…。―「胎内浪漫―栓男の懺悔」。革製鞄を抱えて日本中を旅する“箱男”。その革の箱には、美しくも恐ろしい秘密が詰め込まれていた。―「狂い箱―箱男の狂気」。露天風呂で出会った片腕の男に女にされた千津。歓喜に打ち震え、全身を“待つ女”の色に染めて…。―「かたわれ心中―待つ女の涙」。流れ彫師の義父に刺青を彫られた少女。彼女に恋をした少年は、やがて彼女の“鍵男”として…。―「聖女綺譚―鍵男の純情」。
著者等紹介
池永陽[イケナガヨウ]
1950年、愛知県豊橋市生まれ。高校を卒業後、グラフィック・デザイナーを経てフリーのコピーライターとして活躍。98年、「走るジイサン」で第11回小説すばる新人賞を受賞し、作家デビュー。一作ごとに情感あふれる良質な物語を紡ぎ続けている。2006年『雲を斬る』で中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タックン
31
(珈琲店の人々)を借りてついでの池永陽繋がりで借りた本。1つ目の短編は何とか読んだけど2つ目読んだら生理的に受けつけず断念・・・・。エロスはいいけど何かねちっこくて何が言いたいかわからないなあ。混沌としてる。2013/03/30
蒼
24
再読に気付かず手にしていた。うん、エロスだ。2024/04/07
蒼
21
幻想的な性愛に囚われた男の願望全開の物語。性と死は隣り合わせと思った。【読メエロ部】2022/09/08
恋空
3
どうにか読み終えたけど、生理的に無理な内容でした。( ̄◇ ̄;)2014/05/11
青豆
3
何ともエロチックな短編集。狂気染みた愛を花に絡めて巧みに描かれてはいるけれど何か一つ物足りない。狂気の描き方が温いのだ。江戸川乱歩や夢野久作に出てくる危うい狂気が描ければもっと面白くなっただろう2013/10/29