いつかパラソルの下で

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  • サイズ B6判/ページ数 247p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048735896
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

病的なまでに潔癖で、傍迷惑なほど厳格だった父。四十九日の法要が近づいたこ、私は父の生前の秘密を知ってしまう。大人たちの世界を瑞々しい筆致で綴ったハートウォーミング・ストーリー。

著者等紹介

森絵都[モリエト]
1968年東京生まれ。91年『リズム』で第31回講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。同作品は第2回椋鳩十児童文学賞も受賞。『宇宙のみなしご』で、第33回野間児童文芸新人賞、第42回産経児童出版文化賞、ニッポン放送賞を受賞。『アーモンド入りチョコレートのワルツ』で第20回路傍の石文学賞、『つきのふね』で第36回野間児童文芸賞受賞。『カラフル』で第46回産経児童出版文化賞を受賞。同作品は映画化もされた。『永遠の出口』では児童文学の枠を超えた作品に挑戦し、2004年本屋大賞第4位に。『DIVE!!』では、第52回小学館児童出版文化賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mark

61
人生って一体何なのだろうか?いろいろなことがあるけれど、それらは偶然の産物なのか、それとも必然なのか。それでも人の生き方はその人しか決められないし、いろんなことと繋がって、それが様々に影響しあうのでしょう。あまり難しく考えることもないけれど、やっぱり人生は楽しまないとね。いつかパラソルの下でビールでも飲みたいですね。2014/02/01

ぶんこ

54
厳格すぎる父への反発から、家を出た兄と私野々。そして一人家に残った末っ子花。この3人が、交通事故で急死した父の内緒にしていた過去を探しに行く。兄も野々も仕事や彼女、彼氏を何度も替える根なし草のような生き方をしている。それは厳格すぎた父のせいだ。そんな父が不倫をしていた!自分の過去を全く話さなかった父を知ろうと動き出した3人。読んでいると父親の、どうにもならない鬱屈した気持ちが感じられて哀しくなった。多分子ども達も感じるところがあったのでしょう。自分のことは自分の責任と、前向きになったのがいい。2021/02/02

みくきのこ™

53
森絵都作品は、おそらくカラフルに続いて二作目。まるで違う人が書いたかのように感じました。初めの方はセックスセックスセックス。厳格な父の死から暴かれる生前の浮気。ひとつの家族が、父の死で壊れ、父の過去を持って収束し、新たな未来を紡いでいく。当の本人はすでにこの世に居ないため、本人の口から話を聞くことは出来ないが、はたして‥? 「自分が誰かを嫌ってる時は、大抵、その誰かも自分を嫌ってる。」2014/10/31

カピバラ

52
父の一周忌に際して、昔父と関係を持っていたという女性がやってきて・・・ぐうたらな息子・主人公、しっかり者すぎる妹がそれぞれの生き方を考えるお話。親に責任を押し付けてはいけないな、自分の人生は自分で決めていかねば。2015/10/16

Chibi

34
森絵都さん初読み。読友さんの感想に惹かれ、この本を手に取りました。厳格な父の元で、制限を強いられながら育った子供達。父の死後、生前の父の秘密を知り、真偽を確かめる為に父の足跡を追う。そして、その中で自分と向き合っていく。育ってきた環境が、自己の考え方や生き方に、少なからず影響を与えるだろう。自分と向き合わず、人や何かのせいにしているうちは、何も変わらない。どんな状況の中でも、そこから学べるものはある。ラストの家族団欒の会話は、読んでいて思わず笑みが溢れる程、温かい空気が流れてました。2014/05/30

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