内容説明
三十過ぎたしがない調査員・桜庭秀彰のもとにキャッチをやっていた女・アンリを捜してほしいとの依頼が舞い込んだ。腐れ縁で逃がし屋の御曹司・桧林真吾の恩と、親友でヤクザの二代目・松村渚の協力で彼女の行方を追う桜庭だったが―。誰にも頼らず、誰も信じず、姿を消した少女としがない調査員の絶体絶命の逃亡劇がはじまる。
著者等紹介
五条瑛[ゴジョウアキラ]
1999年2月『プラチナ・ビーズ』を刊行し作家デビュー。朝鮮半島を舞台にした壮大なストーリーと魅力的な登場人物を描いたハードボイルド作家として注目を浴びる。1999年12月に刊行した『スリー・アゲーツ』で第三回大薮春彦賞を受賞
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感想・レビュー
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N!LL
12
生まれた時は皆同じ姿なのに生まれた環境によって、それから生きる人生という旅の荷物の量が変わってくる。人は持っていないものを欲しがる物で、きっとほとんどの人はお金だったり生きやすい『物』を選ぶはず。何も持っていなかった彼らにとってそんな物は何も価値がない。どれだけお金を稼いでも手に入らないと気づいた瞬間キリエの心は壊れたのだと思う。人形のようなキリエだけど心の内では誰かに探されるような個人になりたいと思っているのだけど、その気持ちにすら気づくことができない壊れた心がとても哀しい。2020/05/03
ぴぴ
2
ん~なんだかモヤモヤする。2012/09/10
depo
1
図書館リサイクル本。2021/01/17
梅子
1
前半は面白かったけど、後半はかなり失速。ラストにはモヤモヤさせられました。桜庭さんの決断はヤバイんじゃないのかなぁ。2016/10/08
いぬすけ
1
昔読んでいたけど再読。初読の時も思ったけど、キリエに今イチ現実感がないというか、あまりに「夢の女」的な印象でちょっとなあ…。桜庭がなんであんなにキリエのことを想うのかピンとこない。まあ、腐的には桜庭は檜林とできてると思ってるww「新宿ブラック・バス」の冒頭とか事後直後じゃないの?!w2014/10/13