内容説明
俺、高橋進。らしい。なんでも、日本でも指折の素質を持ったランナー、で、あらゆる科学の天才。だったみたい。でもね、俺、記憶がないの。ぜんぜん。交通事故で両親と自分の記憶を同時になくしちゃったみたいなのよね。病人だっていうのに、変わり者の中国人(マフィア?)が病室におしかけてきて、アレを出せって迫るし、コーチは陸上界の未来を背負って立てとか言うし、バルセロナからきた15歳の叔母さんは妙にかわいいし。で、あげくの果てに救世主?エル・サルバドール…?なんなのよ、それって。あー複雑。もう、いいか、こんなこと。…なんていってもみんな、ほっといてくれないのよねえ。
著者等紹介
川島誠[カワシママコト]
1956年東京生まれ。京都大学文学部卒。83年「幸福とは撃ち終わったばかりのまだ熱い銃」でデビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。