皇帝ナポレオン 〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 541p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048734547
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

17
様々な女性との情交関係を通じてナポレオンの普通の男としての側面を読者に印象づけていく。若い新聞記者のモンデールと男をたらしこむ腕ではパリ社交界に並ぶ者のないマダム・タリアンとの寝物語で話を進ませる構成。ナポレオンの印象は女好きで軽い感じである。彼の内部に眠っている真の価値が何者かによって突然引き出されていく。その時それまで目立たなかった人物が突然英雄の相貌を現してくる。英雄が内部の資質を急激に現してくる激しさを濃厚な女性関係の描写の軽みを背景に、陰影も鮮やかに描き出す。2003/11/23

ねんまに

4
ナポレオン史とでも言うべき彼の戦いと、そして数々の女性との関係の歴史が主人公モンデールの手記として綿密に記されていきます。この手記はパリ中にばらまかれ、パリ市民が神格化してきたナポレオンの真実の姿と功罪を彼らに突きつけます。このパートは正直、出来事が延々と書き連ねられているだけでわりと冗長でつらいのですが、終盤でついにモンデールとナポレオンが邂逅し、ここで事実と物語がクロスします。ここからの小説的な展開が実によかった。圧巻的な取材量も込みで、さすが藤本ひとみ先生でした2021/05/15

みるく抹茶

0
ロシア遠征は、やはりえぐかったんだなあと従軍兵士の手記を読んで思いました。ナポレオンと秀吉って似てるよね。見てくれはいまいちだけど、人たらしなところとか。大事な片腕の弟に、片方は先立たれ、片方は裏切られ。弟とうまくいってたら、両方とも一代で終わることはなかっただろうな。2014/01/02

Darbytime

0
上巻と下巻の表紙絵の落差が激しい。でも、読了後はこっちの小太りおじさんの方が愛おしくなる。セントヘレナ覚書を読んでみようと思う。2019/10/04

Splash

0
ナポレオンが戦争巧者であることは間違いない。しかし、軍事力を権力の源泉としている限り、戦い続け、戦果を上げ続けなければならない。ナポレオンは、ヨーロッパ中に戦線を拡大し、その結果、反ナポレオン連合対フランス軍という構図に陥り、フランス人民の支持も離れてしまう。上巻と異なり、硬派な展開。2019/08/18

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