一角獣

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  • サイズ A5判/ページ数 143p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784048734493
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

千人の男と寝たのに純潔な女、たったひとりの男にしか触れていないのに淫蕩な女―それを嗅ぎ分ける、まぼろしの生きもの。爛熟の匂いを放つ、掌篇小説集。

著者等紹介

小池真理子[コイケマリコ]
1952年、東京生まれ。成蹊大学文学部卒業。’96年に『恋』で直木賞を、’98年には『欲望』で島清恋愛文学賞を受賞した

門坂流[カドサカリュウ]
1948年、京都生まれ。’68年東京芸術大学油絵科入学。’85年より銅版画による創作を始める。’88年ペン画集『風力の学派』を、’99年朝日新聞朝刊小説「百年の預言」の挿絵を記念画集として刊行するなど、書籍、雑誌の挿絵などで活動し、また精力的に個展を開催している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

つね

32
初読み。短編、掌編集。各編、冒頭の一文で引き込まれる非日常的で甘美な雰囲気。女性の深い情念を描いた世界も、この短編でちょうど良い深みで収まる。この先は?くらいでちょうど良い。一角獣も良かったが、光きらめく海も良かった。短編以外も読んでみたい。2019/07/20

26
面白かったです。さらさらと読めましたが、女の情念をひたひたと感じました。挿絵も綺麗で、お話の不思議な感じにぴったりでした。「一角獣」で描かれた純潔が印象的でした。「妖かし」が好きでした。2016/02/19

シュラフ

24
アンデルセンの童話である『絵のない絵本』を思い出してしまった。小池真理子さんが あとがき で書いているように 絵葉書の中にも収めてしまえそうな短編集。ひとつひとつの作品の その情景が 挿し絵のように浮かびあがってくるように美しい。とはいっても そのネタは童話のような浮世離れした話ではない。男女のよりそえない事情、老夫婦の死別、過ぎ去ってしまった過去、など実際の身のまわりの理由ありのようなことがテーマになっている。童話のような美しい世界は本の中だけでなく、気をつけてみれば現実社会の中にもあるのかもしれない。2015/07/20

けい子

22
上手く説明できませんが、前後の話とかどうでもいいのではないかと感じた。その時、その瞬間の男女のやり取りだけで満足できる話でした。2020/06/06

rakim

11
抑制がある中での艶や情や闇を書かせたら一歩抜きんでてると思っている作家さんの小池真理子さん。期待に違わず、味わい深いファンタジックな短編集でした。門脇さんの版画が、小池さんの文章に隠れている濃密さを気付かせるヒントのようにも感じてしまいます。2015/10/31

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