内容説明
時代の花であった「エイブラハム・リンカン」と「アン・ラトレッジ」という旅客列車の機関士を祖父に持つテリー・ピンデルは、3万マイルにおよぶアメリカの旅客鉄道路線を乗りつくし、いかに「過去と現代が、歴史の項目と新聞の見出しが、精神と思い出が一つに結びつく」のかを探る旅に出発した。ときには歴史を語り、ときには旅の現在を語るこの旅行記は、新鮮なアメリカ像を描くとともに、地上の視点から国土を眺めようとする「鉄路の旅人たち」の姿も生き生きと写している。
目次
序章 「モントリオーラー」と「シルヴァー・スター」
第1部 冬、西へ
第2部 春、ハートランドへ
第3部 夏、西へ
エピローグ 「キャピトル・リミテッド」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山口透析鉄
12
本が出て、割とすぐに読了したような記憶があります。(古書を購入したのはそのだいぶ後です) 宮脇俊三氏絡みの本はほとんど全部、読んでいますね。 選挙で落選した著者がアムトラックの寝台列車等を東奔西走といった感じで乗りまくり、出てくる多様な乗客の描写と自らの祖父(最初は蒸気機関車の運転士だったが晩年は慣れないディーゼル機関車を運転していた)と父の来し方とも重ね合わせ、自叙伝としても一級の面白さになっていて、何度も読み返しましたよ。 鉄道建設の歴史がが米国の歴史にも被り、読み物としても抜群に良く、オススメです。2000/04/08
スプリント
5
アメリカ横断の鉄道旅行記とアメリカの鉄道の歴史が並行して語られています。フロンティア時代の鉄道敷設の歴史はロマンとシリアスな現実が感じられます。2018/04/30
fiddler05
2
読むのに時間がかかりました、多分私がもう少しコアな鉄道ファンならもっとスイスイ読めたはずです(実は鉄道ファンの友人の薦めでこの本を手にしたのですが)、図書館で借りて読み始めるも、図書館で次の人が予約を入れていたので、一旦返却、その後アマゾンで中古本を購入して読みました、 内容は北米を鉄路で南北、東西に旅行して、それぞれの路線の特徴と鉄道敷設にまつわる逸話が、まるでメルビルの白鯨よろしく、披露されています、 あわせてyoutubeで各路線の様子をみることができます、参考まで、2020/04/22
ぞだぐぁ
2
90年代初頭のアメリカでオッサンが寝台車の路線を回る話。路線毎に歴史上の話とオッサンが乗っていた時のエピソードが書かれている。ロードムービーか旅行記といえばいいかな。2017/07/12