角川文庫<br> たまゆらの鏡―大正ヴァンパイア伝説 六道ヶ辻

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角川文庫
たまゆらの鏡―大正ヴァンパイア伝説 六道ヶ辻

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  • サイズ 文庫判/ページ数 319p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041500644
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

大正時代。伊奈新山。因習と伝統に支配される地方都市に、斎門伯爵が現れた。元領主小月家の客人として彼が住み着いてから、伊奈では奇妙な事件が起き始める。血を抜き取られた奇妙な死体が発見されたのだ。そんな最中に小月家の娘、莢子と彼女に付き従う百合は、伯爵に招かれ、彼の家に向かうが…。トランシルヴァニアから日本に渡ったと云われる謎のヴァンパイアと大導寺竜介の戦いを描くゴシック・ロマン・ミステリ。

著者等紹介

栗本薫[クリモトカオル]
東京都生まれ。早大卒。江戸川乱歩賞、吉川英治文学新人賞受賞。中島梓の筆名で群像新人文学賞受賞。ミュージカルの脚本・演出等、各方面でも活躍中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カナン

54
正しく大正浪漫ファンタジア! 作者が云う通り「時代考証」や「論理的統合性」などの至極真っ当な言葉はこの作品に関してはただただ野暮ったい響きでしかない。都合の良い架空の大正時代と絢爛豪華なゴシック建築と妖しい色香を纏ったヴァンパイア、そして可憐で傲慢で聡明な美少女達と、それらを一層眩く飾り立てる贅の限りを尽くした着物や料理や調度品の数々。美しいもの以外は存在価値など全く無いと思っている伯爵様のように、栗本女史本人が愛でたいものだけを全部詰め込んだのだろうという思いきりの良さがこの本の最も面白い部分だと思う。2015/01/14

朱音

9
日本でゴシックロマン調のヴァンパイア伝説をやろう、というのはなかなか難しいと思うけれど、「架空の大正浪漫」の世界観はうまくできていると思う。相変わらず美形の描写がいいんだよね。特に「美しいんだけど何かうらがありそうな美形」は実にいい。二人のお嬢さんの衣装の描写もいいです。クラシカルで素敵。物語的にはそうなるだろうなー、と思っていたところにぴたりぴたりとはまり、お約束とか様式美とかそういう感じだけどそれはそれでいいのではないでしょうか。竜介さんがでてきたのはちょっとうれしいところではあります。2010/11/01

ako

8
大導寺竜介と妻になる百合の話。美しく妖しいヴァンパイア伯爵との恋。竜介と伯爵との死闘。私も伯爵に魅了されました。もし自分が百合の立場だったら同じ選択が出来ただろうか?どちらを選んでも必ずもう一方の選択を選ばなかったことを悔やむことになる。竜介との波瀾万丈の限りある生、伯爵との優美な永遠なる生。どちらも羨ましいような、そうでないような人生。2012/10/09

はちくま

7
必ずしも栗本先生の良い読者ではないのだが、やはり独特の世界ですね。出てくる着物の華やかなこと!お着物お好きだったんだなあと改めて思う。目眩めく大振袖の大雪崩(あんまり大振袖は出てこないけど)。怒涛のカタストロフィも、女主人公の百合さんのきりっとした佇まいに救われる。彼が気に入るわけだよね。2013/11/08

mai

6
初めて読んだ作家さん。シリーズ物とは知りませんでした。着物やお屋敷の内装の描写がとにかく美しい。そしてその文章が物語の半分以上を占めているのではと思うほど説明がなかなか終わらない。ストーリー展開もゆったりとしていて、終わりの方でやっと怒涛のイベントラッシュが来たかと思えば、あっという間にエンディング。大正ロマンの雰囲気に浸って酔うことができれば楽める小説。物語の構成としては満足とは言えませんが、美しく仄暗い雰囲気は大好きでした。2018/07/24

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