内容説明
1971年、夏。中近東を旅行中の久藤は“ひかりのみち教団”信者の女性から、彼女の息子淳一を捜すよう頼まれる。砂塵舞うアフガニスタンの荒野で少年を発見するが、彼は現地で“魔王”と呼ばれ忌み嫌われていた。それから2人の奇妙な旅が始まった。―公害企業主呪殺祈祷を行い逮捕された“教団”統理千装槐二郎は、獄中で国会議員海藤と会い、彼の巨大な謀みを聞く。一方、18歳の教団2代目教祖爽子は槐二郎の息子であった淳一と出会う。石油ショック後の混乱した時代に宗教界を統合し日本支配を狙う海藤の野望が燃える…。壮大なスケールで展開するSF幻代史。