出版社内容情報
ギリシャ問題に端を発したEUの経済混乱は全世界に広まっている。問われているのは、通貨の信認だ。ユーロ、ドル、円。世界の主要3通貨が互いに絡まり合いながら同時に価値が下がる――21世紀型複合恐慌が、これから始まるのだ。
内容説明
EU発の債務危機は世界全体に広がった。財政出動はもはやできず、ニューマネーを出せるのは、唯一、各国の中央銀行しか残されていない。破綻を防ぐための金融緩和が、新たなる破綻を生む。2013年、世界は「複合恐慌」に突入する―。果てしなき金融緩和の先を読む。
目次
プロローグ いったい何が起こっているのか
第1章 「日本化」を恐れる世界
第2章 震源地、阿鼻叫喚のヨーロッパ
第3章 アメリカ、超金融緩和の必然
第4章 日銀、大失敗!
第5章 通貨の信認が消滅する複合恐慌へ
エピローグ そして世界はリセットされる
著者等紹介
相沢幸悦[アイザワコウエツ]
埼玉大学経済学部教授。1950年生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。89年から日本証券経済研究所研究員、96年、長崎大学経済学部教授に。2001年から現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Row_the_Punks
2
財政赤字で、財政出動したくても出来ない、景気が悪く増税も出来ないと言う各国の状況を解説している。著者は、「2012年、世界恐慌」と言う本も書いているので、2013年と言う数字にどれだけの信憑性があるかは疑問。あと、対応策みたいなものも提案してほしいですね。2012/12/27
Yoshi
0
「アメリカのGDPの7割は個人消費」「新興国は、欧米経済にすがって生きてきたということが明らかになってきている。カップリングである」など分かっているようで十分に理解していなかった世界経済の大枠を理解でき、参考になった。中でも「カップリング」の話題は刺激的であり、今後の自身のキャリアプランを考える上で参考にしたいと思った。読んで良かったと思わせてくれた一冊。2014/01/02