出版社内容情報
若き日に、アメリカに留学した秋山真之が、海軍機密情報に接して得たものとは……。日本エッセイスト・クラブ賞受賞作。
内容説明
著者の島田謹二は、『坂の上の雲』の文庫解説を執筆し、司馬遼太郎が深く敬愛した碩学の人である。「外国に学ぶだけではダメだ。エッセンスを使いこなせるようにならねば」若き日にアメリカ留学を命じられた秋山真之は、理想に燃えて米海軍の機密情報に接するが…。
目次
第１章 マハン大佐の教訓
第２章 合衆国海軍の制度
第３章 特命全権公使 星亨
第４章 雷電はためくハバナの夜空
第５章 マニラ湾熱風裡の砲声
第６章 カリブ海の雲は速く波は高く
第７章 揚陸戦を見る
第８章 封鎖戦を見る
著者等紹介
島田謹二［シマダキンジ］
１９０１年東京生まれ。東北大学卒業。東京大学教授、パリ大学客員教授その他を歴任。比較文学専攻。文学博士。文化功労者。７０年に『アメリカにおける秋山真之』にて日本エッセイストクラブ賞受賞、９０年に『ロシヤ戦争前夜の秋山真之』にて菊池寛賞受賞。ほか、『日本における外国文学―比較文学研究（上・下）』（日本学士院賞受賞）など。９３年４月逝去（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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鈴木貴博
1
上巻。明治三十年、海軍大尉秋山真之は海軍の派遣留学生に選ばれ、アメリカ合衆国へ赴く。ハワイ併合問題、メイン号爆発事件などで駐米公使星亨が難しい舵取りを迫られていた頃。真之はマハンに師事して兵術の理論研究を行う。また、折りしも勃発した米西戦争を観戦武官として視察し、キューバのサンチャゴ港閉塞作戦を見ることになる。2021/11/20
junkoda
1
題名のせいか学術書かと思っていたけど、軽妙で読みやすかった。「あぶない。あぶない。」とか短い文がよりリズムを作ってる。 「治ニ居テ乱ヲ忘ルベカラズ。天下将ニ乱レントスト覚悟セヨ。」2015/03/16
