感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カネコ
1
○2011/06/15
こうすけ
0
"自分探しのインド旅"が市民権を得ていなかった当時、高度経済成長下の日本と、何をとっても低劣で原始的なインドとの新鮮な比較が滑稽でおもしろい。東洋の荒々しい食事風景と西洋の上品で芝居じみた食事作法、"オートマチック"に夢中な現地人とそれから逃げてきたヒッピー、ただ名前を知りたくて質問した村人とそれに意味を求める筆者。どちらが良いのかを知りたくてインド旅をしたり、こういった類の本を読むのだろう。でも現代社会は容赦なく人類を後者に向かわせているなと。2023/12/14
お気楽になりたいお気楽さん
0
詩的☆☆2015/06/15
まっつぁん
0
1990年 第6刷発行本。20代の頃、藤原さんの旅に憧れをもって読んでいたのを思い出す。実際、インドにも行ってみた。50代になった今読んで「太陽、大地、人、熱、牛、汚物、花、乞食、女、神…… ありとあらゆるものに負けに行った」という藤原さんの『自白』が素直に入ってくる。自然は過酷であり、聖・俗入り雑じり、死も身近過ぎるくらいに存在して、人間を含めてあらゆるものが過剰な熱量を蓄え、放出している「なんでもあり」な土地。そんな土地を放浪した随筆が楽しめる。このまま下巻を楽しもう。2018/05/24