内容説明
一九四九年七月五日。初代国鉄総裁の下山定則が出勤途中に消息を絶った。十万人にのぼる大量解雇を告げた翌日のことだった。十五時間後、下山は常磐線の線路上で見つかった。轢死体だった。自殺か、他殺か。結論が出ないまま半世紀がすぎた。そしてある日、僕は新情報を耳にする。旅のはじまりだった。生き証人を訪ね歩き、最後にアメリカへ渡った。「事件の真相を知る最後の男」に会うために―。
著者等紹介
諸永裕司[モロナガユウジ]
1969年スイス・ジュネーブ生まれ。1993年東京学芸大学卒業。朝日新聞社入社。京都支局、つくば支局をへて「週刊朝日」編集部に。1999年連載「下山事件―50年後の真相」を「週刊朝日」に共同で発表。現在、「AERA」編集部に在籍
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感想・レビュー
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Hiroki Nishizumi
2
下山事件の解明というより、解明のための取材ルポって感じだ2021/01/30
ぱーぷる・ばんぶー
2
著者は週刊朝日記者。森達也氏と共同で取材しつつ、アメリカへ渡っての事件の黒幕かと思われるGHQのキャノン機関の生存者にインタビューがクライマックスとなっている。2010/03/19
はるさむ
0
45P ”李が口にした「偽情報」とは次のようなものだった。 <「事件は亡国の謀略工作で、日本に社会不安を起こすのが目的だった。誘拐犯は4人組で、下山総裁に情報を提供するふりをして近づいた。約束の朝に総裁は三越北口に現れ、自動車で都心部にあるビルに連行された。総裁は裸にされ注射で呼吸を止められ、上腕部の血管を切られ、血を抜き取られて死んだ。そして夜九時半ごろ、死体は自動車で現場に運ばれた―」>(『謀殺下山事件』”2016/09/08
鈴と空
0
2006年以前