上野千鶴子が文学を社会学する

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022575623
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0095

内容説明

社会学者にしては文学がわかる、と故江藤淳さんに言わせた上野千鶴子のあまりに社会学的な文学論。

目次

おい(老人介護文学の誕生)
おんな(女装した家父長制―「日本の母」の崩壊;江藤淳の戦後;「女」という「他者」の発見―『男流文学論』その後;連合赤軍とフェミニズム)
うた(うたの悼み―『斎藤慎爾全句集』に寄せて;うたの極北―俳人尾崎放哉;男歌の快楽―岡井隆頌)
こころ(癒し手とは誰か―『霜山徳爾著作集』に寄せて;ベッドの中の戦場―河野貴代美『性幻想』;トラウマを旅する―斎藤学『封印された叫び』)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

amanon

7
本書が出て早二十年あまり…とりわけ最初の「平成言文〜」と次の「老人介護〜」に何とも言えない感慨を覚える。比較的最近まで、男尊女卑が、あるいは夫の親の面倒を見るのは夫の妻、というのが比較的最近まで「当たり前」とされていた…その状況がかなり改善されたと思われる反面、悪しきオヤジ文化やミソジニー的傾向は今も健在だと思うと、フェミの戦いの道はまだまだ長いのだな…と男性なりに考えたりする(苦笑)。また、驚かされたのが、俳句や短歌を扱った文章。それらに救われた時期があるという事実に、著者の隠れた一面を見た気がした。2021/03/16

壱萬弐仟縁

4
介護とは、被介護者に縛られることか(83頁)。介護は非婚の問題ともなる。介護者がその人につきっきりになっているため、自由時間がない。在宅介護は、被介護者からすれば理想だが、家族=介護者からすれば、たまったものではない。在宅介護ケア=支援が政策、制度、法律的に求められる。介護負担は想像を絶する(93頁)。当事者主権とか、ケアの社会学を知っているので、福祉の視座から読み解いた次第である。13年前の本だが、本質は変わらないと思える。2013/05/07

ra0_0in

0
フェミニズム批評とかずいぶん昔のような気がしてしまうけど、この本が目新しいものであったように、世界的にも文学のフェミニズム的読解が成果をあげるのは脱構築以後、80年代後半〜新歴史主義にとって変わられるまで、なのであって、バトラーの翻訳も90年代なのだし、その成果はまだまだ世間的には常識などではない――最近の理系研究者の「女子力」賛美はその典型ですな。そんな先進国でも稀にみる女性差別国家(人身売買のメッカでもある)日本をまざまざと実感させてくれる「介護文学」論と近代日本の「母の喪失」をめぐった論稿は必読。2014/02/14

勝浩1958

0
『連合赤軍とフェミニズム』の章の「労組活動家の妻たちの嘆きのほうが、仕事中毒の会社員の妻より深いかもしれない。」には、なるほどと想いながらも、今は熱心な労組活動家も過労死にまで至る会社員もいなくなった(少なくなった)のではないのだろうか、とも想う。もう、何々のために盲目的に己を費やすことをしなくなったのではないのか。信じるものがなくなったのではないのか。熱くなるものがなくなったのではないのか。いや、この感想は自分のいまの姿見だ。2012/02/02

さとう

0
『抱擁家族』やっぱり買おう。小島信夫の。2010/08/07

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