私が食べた本

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022515841
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

【文学/日本文学評論随筆その他】デビューから現在まで各紙誌に書いてきた書評や文庫の解説を一冊にまとめた決定版。幼い頃好きだった本や小説を書くきっかけになった本、尊敬する作家の大切な作品について丁寧に書く。また、芥川賞を受賞した際の思いなど、本や自著にまつわるエッセイも収録。

村田沙耶香[ムラタサヤカ]
著・文・その他

内容説明

小さなころ怖かった古典、過去の嫉妬を思い出す小説、何度も買った作家指南書、そして自身の著書について…デビューから15年、芥川賞作家が書き続けた「本」にまつわるエッセイを一冊にまとめた、初の書評集。

目次

本について(剥製の感触―『バンビの剥製』鈴木清剛;いびつに変化する嫉妬―『星へ落ちる』金原ひとみ;夏の夜の感触―『夏の夜の夢』岡本かの子;甘くない現実、甘くない少女―『少女怪談』藤野千夜 ほか)
書く、読む、自著について(空想から明朝体、小説へ;柔らかいためのお守り;女子だけの思春期の欠片;微熱の記憶がある街で ほか)

著者等紹介

村田沙耶香[ムラタサヤカ]
1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部卒業。2003年に『授乳』で第四十六回群像新人文学賞(小説部門・優秀作)を受賞し、デビュー。09年『ギンイロノウタ』で第三十一回野間文芸新人賞、13年『しろいろの街の、その骨の体温の』で第二十六回三島由紀夫賞、16年『コンビニ人間』で第百五十五回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

274
村田 沙耶香は、新作中心に読んでいる作家です。著者の書評集+α、まずは『バンビの剥製』に心を鷲掴みにされました。著者の感性の鋭い書評を読んでいると、どの作品も読みたくなりますが、残念ながら既読は8/38でした。これからも小説、書評、エッセイ問わず、著者の作品を楽しみにして行きたいと思います。2019/01/06

ろくせい@やまもとかねよし

171
最も知りたい意識のもちぬし村田沙耶香さん。彼女がこれまでに記した書評といくつかの随筆がまとめられた一冊。村田作品の由縁を少しは理解できたと幸福を感じた。「女」「性」「家族」で普遍的だと云われる価値観に薄い納得感しか抱けないことには、大いに共感した。書評からは、山田詠美さん、川上弘美さん、、島本理生さん、吉村萬壱さん、宮原昭夫さんから彼女が感じた意識を知ることで、新しい課題ももらった。白状すれば、タイミング良くサイン会で本書を購入した。世界で無二となった手元の本の存在が最大の幸福感を及ぼしている。2019/01/11

hiro

142
村田さんの本は芥川賞受賞作の『コンビニ人間』しか読んだことがないが、村田さんの書評を参考にして偏りがちな読書の幅を広げようと、この書評&エッセイ集を読んでみた。作品を読んだことがある作家も複数登場したが、紹介された40冊以上の本に、既読の本が一冊もなかったのには驚いた。村田さんとは、読書の好みが違うようだ。後半のエッセイでは、空想癖のある少女は、少女小説が好きで、いたずら書きの文章から小説を書きだすという少女時代のことが繰り返し登場し、村田さんの文章を書くのが好きだということが、強く伝わってきた。2019/03/15

とろとろ

119
前半は書評。自分には好きになれなかった作家の書評が多数。最初の数ページで投げ出してしまった小説が多数。それらの「一節を何度もいったりきたりしながら繰り返し味わい、頭の中で執拗に嘗めまわし続ける」という。しかも、同じ箇所を何十回も読み返したり、あげくは、いろんな大きさでコピーして眺めて見たりするという。確かに変質的で気持ちが悪い。後半部分のエッセイは「コンビニ人間」の片鱗が見えてとても楽しめた。普通であろうとすると緊張するなんて案外普通の人なんだろうな。きっと、真面目で純で感性豊かで可愛らしい人なのだろう。2019/05/25

佳音

113
ほんとうにこの人は、感覚で生きてる人だなぁと思う。触覚と置き換えてもいい。またその感覚にはずれがないのだ。紹介された本は、未読、既読にかぎらず惹き付けられた。既読の本はそういう感覚もあったかと視野が広がった。未読の本で、びろうで気持ち悪い本は、彼女の語り口から絶対読まないとも思った。彼女の語りでもう投了だったのである。私の毛穴に入り込むようだった(笑) 何しろ彼女が食べた本だからねぇ。2019/09/16

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