岩波現代文庫
ぼくが世の中に学んだこと

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  • サイズ 文庫判/ページ数 243p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006031664
  • NDC分類 916
  • Cコード C0136

内容説明

故郷弘前の高校を卒業後、東京の小さな工場や印刷所で働くも、あこがれの都会生活とは程遠く、食うに事欠く低賃金。しかし、苦しいながらも温かさを失わぬ人びととの出会いが、著者を社会の仕組みに気づかせていく。労働現場に身をおき、働く人の目線から、企業・国家を告発するルポを著してきた著者が、今また露骨な収奪が復活した時代に、若い人へのメッセージを込め送る。

目次

世の中に出て
鉄の町へ
ベルトコンベアの前で
出稼ぎ労働者に学ぶ
ぼくたちの生きる社会
解説対談 どん底からの反撃(雨宮処凛;鎌田慧)

著者等紹介

鎌田慧[カマタサトシ]
1938年、青森県に生まれる。ルポライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Nさん

2
2008年文庫化(初出は1983年)。労働現場のルポで名を馳せた著者の自身の半生を振り返る一冊。青森から就職で東京へ。若き日々に労働に身を置いたことが、著者の生き方を方向付けたのだろうか。大学も卒業しているようだが、その部分にはあまり触れられず。対馬の公害工場『隠された公害』や豊田での期間工『自動車絶望工場』など、劣悪な労働現場を鋭く描く。と同時に、共に働いた人たちの人物像、背負っているもの、暮らしぶりにも光を当てている。たくさんの無理がまかり通る労働現場。「生きる」こと、そして「働く」こととは(→続く)2022/10/16

のら

1
ユニクロ潜入調査記事→トヨタ暴露本→本書とたどり着いた。2016/12/21

たこ焼き

1
被用者がまともに仕事できる環境を整えるほどの利益をだせない事業、企業ははやく事業をたたむべきだと感じた。利益を出しているのにも関わらず、被用者の労働環境、給与を向上させようとしない企業はだめだが、本当に被用者の生活環境向上のための費用が賄えない企業に対してはストも争議も無駄である(むしろ死期を速めて会社復活の可能性をつぶす)合理化を進めないと、企業が生き残っていくことはできない(合理化をすすめ競争力を高めた企業の商品を消費者は買い、同じ質の高い商品は買わないからである)その現実を見据えず合理化を反対するス2016/07/21

バカボンパパ

0
高度経済成長時代に生きた筆者が、労働組合や労働の在り方に関心を持ち始めてからの取り組みが書かれている。トヨタ自動車の作業の過酷さがことさら強調されていた。かなり昔の話だが、今でもそうなのだろうか。2015/08/23

貧家ピー

0
著者は1938年青森県生まれ。1950年代に高卒で東京に出て、工場や印刷所で働く。労働争議に身を預け、ルポライターにもなる。ネットカフェで寝泊まりする昨今の状況にも似ているが、横のつながりが薄い現代の方が生きにくいかもしれない。2011/01/19

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