出版社内容情報
ぜったい口をきかずに金の鳥を連れて帰るという使命を果たそうとする王子と,口を開かせようと言葉たくみにおもしろいお話の数々を語りきかせるものいう鳥,という設定で進んでゆく,珍しいチベット民話.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
moe
1
初版1977年。これはたぶん小学校高学年向きの本として出版されたのでしょうが、表現が格調高くやや分かりにくいかも。今どきの本ばかり読んでいる子どもには難しいかもしれません。物語は一人の王子が知恵のある「ものいう鳥」を得るために出かける話。何度もつかまえるけれど、鳥の話す物語に心を奪われてつい喋ってしまいます。声を出すと鳥はまた戻ってしまうので何度もつかまえにいき沢山のお話を聞くことになります。どのお話も考えさせられるお話で、この話を聞くうちに傲慢な王子の心も次第に変わっていくのです。なかなかの良書です。2010/11/07