出版社内容情報
主人に死に別れ,とほうにくれた若者が,長谷の観音さまの帰り道につかんだ1本のわらしべをきっかけに,広い田畑をおさめる長者になるという有名なお話.瀬田,瀬川両氏の息の合った絵本作り.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
18
「わらしべ長者」の話は知っているつもりでしたが、刀を差した若者のイメージはなかったし、わらしべを拾った場所も、こじんまりしたお寺のイメージがあったので、瀬川康男さんの絵に驚いてしまいました。 それにしても瀬川さんは不思議な「わらしべ長者」を描きあげました。 素朴感がないところが、マイナス要素かもしれません。2022/11/26
おはなし会 芽ぶっく
12
瀬田貞二さんと瀬川康男さんタッグの絵本をここで知りました。他のおはなしでは母親が登場したりするのに、こちらは身寄りのない若者、仕えていた主人と死に分かれた設定。刀をさしている姿の意味がわかります。展開がわかる見返しも面白いです。2022/12/19
ネジとサビ
7
読み聞かせ向きではないが、話のつじつまが合いとても素敵な本!低学年には少し難しい表現があるかもしれないが、ぜひ中学年以上に出会って欲しい『わらしべちょうじゃ』である。2022/02/23
遠い日
3
『わらしべ長者』読み比べ。こんなところでまだ瀬川康男さんの絵に出会えるとは!この再話も、『今昔物語集』や『宇治拾遺集』に典を引いているようだ。「貧乏な男」ではなく、主人に死に別れた若い武士のようだ。長谷寺から京に戻って、屋敷と田んぼを任されて、その田んぼの実りを元に長者になっていったというラスト。2021/09/23