日本移民日記

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日本移民日記

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  • サイズ B6判/ページ数 198p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000615044
  • NDC分類 767.8
  • Cコード C0095

出版社内容情報

■編集部からのメッセージ

 この本にはMOMENT JOONという不世出のラッパーが、日本で十年を過ごすうちに体験し、思考したことが詰まっています。
 ヒップホップには「セルフボースト」と呼ばれる文化があります。一言でいえば「自分であることを誇る」ということです。ただし、抑圧された人間が「自分であることを誇る」ためには、多数派で構成された社会から、自分の声、自分の表現、自分の歴史と呼べるものを見つけ、再定義し、奪い返さなければなりません。

 2020年発表のアルバム『Passport & Garcon』は、MOMENT JOONが「移民」としての自分を表現したアルバムでした。日本社会における排外主義の興隆や差別意識の蔓延、同調圧力、シニシズムといったものを怒りや不安とともに突きつけ、その上で「君が居るから日本は美しい」と歌っています。このアルバムは、これまでの日本のヒップホップでは描かれなかった世界を表現したものとして絶賛されましたが、いっぽうで作品そのものに向き合うことなく、「社会派」や「シリアス」といった狭い領域に押し込めてしまうような批評も散見されました。

 それは作品に原因があるのではなく、差別や排外主義について真正面から語られたときに、その当事者の言葉を及び腰にしか受け止められない、この社会の側に問題があると私は思っています。

 帯の惹句には「日本語表現に新たな地平を切り開く」と入れました。日本語の外の世界で生まれ育って、日本社会に来た経験を持つMOMENTの言葉にぜひ注目してほしいです。それはたとえ耳が痛い指摘であっても、この社会の狭さを改めて気づかせてくれるものであり、大きな希望であると考えています。

 連載では十年間考えてきたことを惜しげもなく吐き出してくださいました。これは日本のヒップホップに金字塔を打ち立てたアルバム『Passport & Garcon』とあわせてこれまでの経験の総括であり、これからさらに活躍が見込まれる表現者の今後の十年にとって、大きな出発点になる本だと思います。ぜひご一読ください。

内容説明

移民として生きる経験に根ざし、日本語表現の新たな地平を切り開くラッパーMOMENT JOON、待望にして初の著作!

目次

1 「いない」と言われても僕はここに「いる」
2 日本語上手ですね
3 引退します。ホープ・マシーン。
4 井口堂から、次のホームへ
5 「チョン」と「Nワード」、そしてラップ(前編)
6 「チョン」と「Nワード」、そしてラップ(後編)
7 僕が在日になる日
8 シリアス金髪
9 バッド・エンドへようこそ
10 私の愛の住所は
付録 僕らの孤独の住所は日本

著者等紹介

MOMENT JOON[MOMENT JOON]
ラッパー。ソウル特別市出身。移民である自身の経験に根ざした唯一無二の表現を追求し、2020年のファーストアルバム『Passport&Garcon』では、日本社会における排外主義の興隆や差別意識の蔓延、同調圧力、シニシズムといったものを怒りや不安とともに突きつけ、その上で「君が居るから日本は美しい」と歌って大きな反響を呼んだ。執筆の分野でも『文藝』(河出書房新社)に自身の徴兵体験をもとにした小説「三代 兵役、逃亡、夢」を発表するなど、多方面に活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

スイ

21
この先、何度も思い返すだろうと思う。 せめて私自身にそうあって欲しい。 どの章も、心を削るようにして書かれている。 その切実な言葉に、せめて向き合おうとする私であって欲しい。 そうありたい、と言うとそれは自分の意志の話だけど、無意識のところからそういう私でありたいのだ(ここは意志)。 人をこんな苦しめ方をしているのがこの社会なんだ…。2022/01/20

しゅん

13
モーメントの音楽には前から惹かれていたし、切実さのようなものも感じていた。具体的な彼の立ち位置は知らなかった。気候変動の問題について、あらゆる立場を描いたうえで絶望に終わりまで留まるスタンスはなかなか書けないんじゃないかと思った。誰もが過ぎ去るポイントで留まる。あらゆる不正確なラベリングを断ち切るために「移民」という言葉で自らを定義するモーメント。「移った」からゆえに、「留まる」力を蓄える。その力が「重さ」になってしまうことに悩みながら。金髪にしたことへの懊悩が綴られる短い章が、なんだか好きだった。2022/03/10

モリータ

9
◆2021年11月岩波書店刊。初出は岩波書店のWEBマガジン「たねをまく」上の同名の連載記事(2020/11~2021/9)+『図書』収録の「僕らの孤独の住所は日本」◆著者Moment Joon(本名キム・ボジュン)は1991年生、2010年に阪大文学研究科に留学、音楽学を専攻しつつラッパーとして活動。1stアルバム『Passport & Garcon』(2021)の評価は高い。その収録曲「TENO HIRA with Japan」には金時鐘の「夢みたいなこと」の朗読が挿入されている(本書7節で記述)。2023/04/19

kuukazoo

9
著者は韓国出身、19歳で日本に留学、現在は日本語で歌うラッパーとして日本で活動する。日本在住外国人あるあるエッセイにしてはしんどいと思ってしまうのは彼が自分の居場所を切実に日本に求めているからなのか。初めて読んだ時は正直うんざりしたが読み返してもし彼と同じマイノリティな立場だったらと思うと理解できることもあり、せめてそういう人達の良き隣人でありたいと思った。あえて母国語ではない言語で思いを伝える困難を、日本語で事足りる恩恵が当たり前な自分は忘れがちなので、せめて英語くらいはできるようになりたい。2022/03/09

Jessica

7
私にとって新しいものは得られなかった本作でした。 「日本語上手ですね」や、国別ステレオタイプは確かに同じ国に長くいたら耳につくようになるかと思いますが、正直他の諸外国での移住した際も残念ながら同じようなことを言われます。 フランス語然り、もう何十年も話している英語も「お上手ですね、どこで習ったんですか」と各言語を母語として使用される方に言われるので、少なからず日本だけじゃないけど…と思わざるを得ない点が多く感じました。2022/12/13

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