内容説明
すべてはダーウィンから始まった!!現代進化学に影響を及ぼし続ける「ダーウィンの遺産」を、衣鉢を継ぐ進化学者の系譜をたどりながら説き明かす。
目次
第1章 ダーウィンの由来―遍歴時代(偉大な祖父;巨大な父 ほか)
第2章 ダーウィン進化論の成立(進化をめぐる誤解;進化の展開 ほか)
第3章 ダーウィン以後の進化論(ダーウィンのジレンマ;モラヴィアの修道士 ほか)
第4章 進化生物学への展開―ナチュラリストの進化学(鳥類系統分類学;鳥類生態学 ほか)
余話
著者等紹介
渡辺政隆[ワタナベマサタカ]
1955年生まれ。筑波大学教授・サイエンスコミュニケーター。専門は、科学史、進化生物学、サイエンスコミュニケーション(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たくのみ
16
ダーウインだけでなく、関連するメンデル、フィッシャー、ドーキンス、様々な学者たちの伝記のエッセンスが同時に読めたような濃厚さ。漱石がロンドンで購入した「種の起源」。妻の実家ウェッジウッド家の財産でビーグル号の費用を出せたダーウイン。彼の「番犬」と呼ばれたハンスクリーの論戦。メンデルの遺伝学とのすれ違いがもたらした、その後の学説の混乱と収斂。さらにSFにもたらした影響まで。自然科学の偉人たちの系譜を司馬文学のように、わかりやすく説明してくれる渡辺先生。ワクワクしながら読めました。2016/01/05
やまやま
7
流石にダーウィンの伝記翻訳を複数こなしている著者の要約だけに、幼少期からの家庭像、ビーグル号の歴史など当時の生物科学の有り様が具体的に把握できる。科学に親しむのはやはり限られた有産階級であった時代であるが、その自由闊達ぶりは大変羨ましい。ダーウィンは遺伝学を手中にできず、メンデルの地味な活動とはお互いにすれ違いであったことではあるが、後世では遺伝と進化は非常に深い関係で結ばれる。家柄という意味で、ダーウィン家、ハクスリー家などの第二世代、第三世代の活躍が続く因縁は、科学現象の一つなのかもしれないが。2019/12/14
mstr_kk
5
読みやすく、面白かったですが、話があちこちに飛んでいて、整理されていない感じがしました。もっと端的にまとめてもらえるとありがたかったのですが。2020/09/21
GASHOW
5
1800年代の世界で、進化を発想したダーウィンはすごい。「サルから人に進化した。」というあやまった認識が広まり、適者生存ということびから優生学につながった。ダーウィンの後の人のことだ。2016/01/19
takao
2
ふむ2022/09/21