出版社内容情報
現代を生きる我々の身体をも画定している“散漫な”広告-経験の成り立ちを,日本の近代メディア・消費文化の生成を中心に検証し,その「捩れた」政治性を浮き彫りにする.俊英による刺激的な力作論考.
内容説明
広告とは何か―日本近代の文脈でその社会的意味を探り、ねじれた政治性を浮き彫りに。広告の探究を通して、近代を生きる主体、近代という時代のありようを的確に捉える。刺激的な問題関心と新しい社会認識の視角。
目次
序章 問題と方法
第1章 孤立する広告(見世物のなかの/としての「広告」;広告の誕生;『近代』の軋み)
第2章 散逸する広告(広告の美学化;広告の工学化―工学の所産としてのポスター;散逸する広告空間)
第3章 融解する広告(流動する『舞台』;「欲望」する女性と広告;融解する広告空間)
終章 遊歩の弁証法