出版社内容情報
政治思想におけるポスト・モダーンとは何か.ニーチェに発する今世紀の形而上学批判の企てと政治観との連関から,現在におけるポストモダニズムの革新性とその前史を「現われ」の観念を視座に据え概説する画期的試み.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
べっか
2
思想史的に段々と議論が堂々巡りしていく様になる中で、結局デリダが最初に一発木っ端微塵にしてるじゃんと思え、デリダを読も、となった。 著者は難しい熟語を使いすぎで、読書のリズムが良くなかった。2020/11/16
taras_saco
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「現われ」としての政治を巡る議論。タイトルは「政治思想」だが、はじめに、にあるように精神史の手法を取っていて、時代の雰囲気を踏まえた記述が面白い2017/07/22
砂糖 翠
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ニーチェ、ハイデガーからアーレント、ローティ、コノリーといったポストモダニズムに至るまでの、同一性と差異に関する議論を中心に構成されている。そのため、非常に一貫してわかりやすく、西洋の中心的な概念の一つの「同一性」を巡る議論をこれだけでもよくわかる。21世紀に入ったあとの同一性の基礎づけに関する話については、SKホワイトの『政治理論とモダニティ』『Sustanative Affirmation』を参照するといいと思われる2016/02/19