内容説明
前夫からHIVに感染しながら、同じく感染者のポムと再婚したアンナ。家族や仲間と支え合いながら、世の中の女性と変わらず、妻として母として「今、この瞬間」を生きている。そして、母子感染して闘病を続ける幼い息子の「生と死」に正面から向き合う両親。二つの家族の日常を描くドキュメンタリー映画を撮りながら、静かに寄り添い続けた一〇年の軌跡。
目次
1 生の輝き―アンナとポムとの出会い
2 生の喜び―家族の日常
3 生の痛み―九歳の少年ボーイ
4 生の哀しみ―ボーイの死
5 もう一つの死―映画の上映から続編へ
6 母と子―社会で生きるアンナ
7 母と娘―思春期の娘ジップ
8 母、娘、そして妻として―家族の絆
著者等紹介
直井里予[ナオイリヨ]
1970年、茨城県ひたちなか市生まれ。ワシントン州立大学コミュニケーション学部修士課程修了。アジアプレス・インターナショナル所属。1999年からタイ在住。2001~2005年にタイ北部にてHIV陽性者のドキュメンタリー映画『昨日今日そして明日へ…―Yesterday Today Tomorrow』を制作。日本とタイの約100か所で自主上映された。釜山国際映画祭の助成基金を得て、続編『アンナの道―私からあなたへ…』が2009年に完成し、2010年10月から日本での上映を開始(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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