出版社内容情報
貴族社会から武家社会へ時代が大きく動く政治の転換期,「武者の世」にみやびに生きた人びと――源通親・後鳥羽院・藤原定家らの文学活動から,滅びゆく王朝文化への憧憬と中世的なるものの萌芽を探る.
内容説明
文学における中世の始まりはいつか。源平の争乱から鎌倉幕府の樹立、後鳥羽院の幕府打倒を試みた承久の乱と、貴族社会から武家社会へ時代が大きく動く政治の転換期、源通親・後鳥羽院・藤原定家ら、いわば「武者の世」にみやびに生きた人びとの文学活動から、滅びゆく王朝文化への憧憬と中世的なるものの萠芽を探る。
目次
1 平家文化の諸相(「武者の世」と「みやび」;「艶詞」―隆房の恋づくし;源通親の文学;平家文化の中の『源氏物語』)
2 後鳥羽院とその時代(頼朝と和歌;後鳥羽院歌壇の形成;熊野類懐紙の和歌;『新古今集』の美意識;慈光寺本『承久記』とその周辺;中世における神と人;中世和歌と「神」)
3 藤原定家とその時代(紅旗征戎の時代;紅旗征戎非吾事;新大納言成親の孫たち;承久の乱以後の藤原定家;『源氏物語』と藤原定家、親忠女及びその周辺)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Waka
1
定家関係の図書にはしばしば引用されているお名前を見つけて手に取ってみたら、普通の図書ではなく論文集だった……。良書なのだとは思うものの、研究者ではない一介のオタクには難しすぎまた関心がなすぎて、後鳥羽院、定家に直結する論文以外はほとんど飛ばし読みした。文字どおり「その時代」に関連する研究論文の数々なので、定家、後鳥羽院目的で読むとびっくりする。定家の名前の一向に出てこない論文もあったので。出てくる前に私が挫折して次の論文に進んだだけかもしれないが、そのくらい、テーマによっては定家から遠い。2018/12/09
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