内容説明
認知症ケア―“きみに読む13の物語”。すぐれた認知症ケアの13の物語と、提唱者トム・キットウッドと継承者ボブ・ウッズのていねいな解説から、『パーソン・センタード・ケア』の理念と考え方がわかる。
目次
よい実践をモザイクのように積み重ねて―パーソン・センタード・ケア13の物語から
その人の過去を通じて
リズムのある社交的な人生に戻る
自己の喪失と再発見
恐怖に駆られて安全な世界を守る
最上級のサービスを求めた英国紳士
隠された苦悩の深み
唯一の悲しみの表し方
本当の脅威への反応
社会的な役割から締め出されて
痛みの壁を穏やかにのりこえる
愛の重要なカギ
友情という贈り物
鎮静剤、手術、そして足の爪
著者等紹介
キットウッド,トム[キットウッド,トム][Kitwood,Tom]
ブラッドフォード大学の老年学教授。1998年に没するまで、ブラッドフォード痴呆研究グループのリーダーであった
ウッズ,ボブ[ウッズ,ボブ][Woods,Bob]
ウェールズ大学の老年臨床心理学教授
稲谷ふみ枝[イナタニフミエ]
第一福祉大学人間社会福祉学部助教授
石崎淳一[イシザキジュンイチ]
神戸学院大学
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感想・レビュー
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amanon
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内容はともかくとして、訳文に難がある。もう少しこなれた文章にならないものかと突っ込みたくなるような文章が随所に見られた。恐らく訳者の多くが翻訳が不慣れな人だったのだと思うが、もう少し何とかならなかったのか?老人介護に携わる者にとって内容そのものはすこぶる興味深かった。ただ、この個々人の嗜好性や経歴に密着した介護というのは、日本の現状からすると相当に実践が困難というのも事実。こうした介護が可能なのは、税金が高いイギリスというお国柄の故なのかな?とも思う。とりあえず今後の介護への示唆が多分にあると思う。2011/12/16