内容説明
夢野久作を挿絵で圧倒し、火野葦平『糞尿譚』の装幀が最後の仕事となった喜兵衛。34年の生涯と交遊を描く初の本格評伝。
目次
第1章 夢野久作『犬神博士』―小説と挿絵の闘い
第2章 関東大震災の教訓―絵こそ我が天職
第3章 玉葱の画家―多量の童心
第4章 食欲の深い画家と作家
第5章 逝った喧嘩相手―夢野久作の銀煙管
第6章 生と死のはざまで―心友・火野葦平
第7章 喜兵衛の自画像と風景画―詩人の顔を持った絵かき
第8章 『牛乳の歌』に込められた魂
著者等紹介
多田茂治[タダシゲハル]
1928年、福岡県小郡市生まれ。九州大学経済学部卒業。在学中、『九州文学』『新日本文学会』に参加。新聞記者、週刊誌編集者を経て文筆業。主に日本近現代史にかかわるノンフィクション、伝記を書く。著書に『夢野久作読本』(弦書房、第五七回日本推理作家協会賞受賞)など
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