出版社内容情報
◎近代外交の転換に深くかかわる外交家たちの回顧録。未刊行の貴重史料。
◆第5巻◆ 収録史料(「21」以外は、外務省外交史料館所蔵)
20.内田定槌「明治廿八年十月八日朝鮮王城事変之報告」(明治28年11月「韓国王妃殺害一件」より) 内田が閔妃暗殺事件直後、本省に連絡した報告書。決行前夜からの三浦公使を初めとした事件関係者の動向や関係者・目撃者からの聞き取りによる事件現場の詳細が生々しく報告されている。前掲3の史料と併せて、貴重な史料といえる。
21.小早川秀雄「閔后狙落事件」(刊行年不明)(国立国会図書館憲政資料室所蔵) 閔妃暗殺事件について、民間側関係者が纏めた記録。小早川秀雄(1870~1920)は、安達謙蔵らと共に事件に加わり広島地裁の予審に付された。本書は、全17節に分かれ閔妃事件の経緯を記し、広島における予審免訴で終わっている。実行に至るまでの当事者の心理と事件の全貌が内側から明かされる貴重な内容である。