内容説明
大きな謎めいた目と、艶やかに塗りたてられたくちびる…。いくつもの恋とスキャンダルに包まれ、それを栄冠のように考えていた大都会のバラのような女優・高品麻衣子。彼女がとつぜん睡眠薬自殺を遂げた!自殺の原因を巡ってマスコミは騒々しい報道を繰り返している。が、自殺の本当の理由はこのぼくだけしか説明できないのだ。そんな思いを胸に、その晩ぼくは酒を飲みに出た(表題作『天国への階段』)。都会に繰り広げられるミステリアスな人間模様を描いた、新感覚の作品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mr.lupin
40
栗本薫さんの著書初読み。この作品も何の予備知識もなく表題と表紙に牽かれて、何となく手に取った一冊。9編からなる短編集だった。面白かった作品もあったし、良く意味がわからなかった作品もあった。一番秀逸だったのは最初の『探偵(哀しきチェイサー)』。後、『軽井沢心中』これも中々と楽しむ事ができた。しかし一昔前の若者達が描かれていたが、今一つビンとこなかったような感じかな。読んでいる人が少ない本にはやっぱそれなりの理由がある気がした。 ☆☆★★★2022/01/22
コロチャイ
4
80年代の若者の生態が、赤裸々に表現されている。軽井沢心中が心の内面がよく表現されている。初体験がまさかの結末に❗️2021/06/07