感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
amnioticfluid
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三浦綾子の「銃口」がきっかけで読んだ。北海道については気骨のある教育長などの話をよく聞くが、彼らの背骨には今の日本と通じる思想への弾圧があったのだろう。著者は東北と北海道の教師たちを比べ、前者には土地と将来に対する諦観があるというようなことを書いていた。これは、3.11を経験し続ける本州人としてまざまざと感じることだし、北海道についてよく私自身も(アイヌやウィルタなどの北方民族の人に対する意識の有無にかかわらず)日常的に使いがちな「北海道特有」の「開拓者精神」なるものをどう語り変えるかと考えさせられた。2014/10/10