昔話と昔話絵本の世界 (新装版)

昔話と昔話絵本の世界 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 274p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784888883634
  • NDC分類 388
  • Cコード C0095

内容説明

昔話は独特の様式と構造をもっています。本書は、「こぶじいさま」「三びきのこぶた」などの誰もが知っている昔話を具体的に分析し、その語りの特徴や構造のもつ意味、昔話の残酷性について考えます。そして、絵本化された昔話絵本を場面ごとに読み取り、その魅力と面白さに迫ります。昔話と昔話絵本の世界をトータルにとらえた、フェリス女学院大学のオープンカレッジでの講義をまとめました。

目次

はじめに―昔話の背景、阿蘇に生まれ育って
1 昔話・昔話絵本とは何か―昔話の意味するもの
2 昔話のテクスト(文体)―昔話と語り口
3 昔話の構造と絵本のイラストレーション―昔話絵本のイラストレーションを読み取る
4 昔話と語りの構造―「こぶ取りじい」の構造分析
5 昔話から学ぶおおらかさ―昔話と伝承の姿
6 名作絵本の背景を語る―昔話絵本と創り手たち
7 「三匹の子豚の物語」を考える―昔話「三匹の子豚の物語」の読み取り
8 昔話の残酷性を考える―残酷性と子ども
9 昔話絵本とその可能性―絵本『三びきのこぶた』をめぐって

著者等紹介

藤本朝巳[フジモトトモミ]
1953年熊本県生まれ。青山学院大学英米文学科卒業。米国ポートランド州立大学留学、白百合女子大学児童文学科博士課程修了。フェリス女学院大学文学部英文学科教授。日本イギリス児童文学会理事。絵本学会運営委員。JBBY(日本国際児童図書評議会)、日本口承文藝學會等会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

邑尾端子

1
昔話の残酷性の話が興味深かった。昔話が有する残酷さはいずれも現実の人間が持ちうる残酷さであったり、自然の脅威であったりする。その部分こそ子どもの生育に必要な要素であり、消したり書き換えたりするべきではない。というのは全くその通りだと思う。悪人のいない、生と死を語らない「きれいな」話だけを読んで育った人間が果たして良い大人になれるのだろうか。人間の中に存在する残酷さを自覚せず大人になるほうが恐ろしい。2013/04/14

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