カルカッタ染色体

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  • サイズ B6判/ページ数 348p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784887243224
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

近未来のニューヨーク。国際水利委員会の目録整理をおこなうアンタールのモニターに現れた古ぼけたIDカード。それは、カルカッタで消息を絶ったかつての同僚ムルガンのものだった。端末でムルガンの足跡を追い、その再現を試みるアンタール。ムルガンがカルカッタで見たものは?マラリア感染のメカニズムに隠されたもう一つの“意味”とは?そして“カルカッタ染色体”とは?過去と現代と未来、インドとニューヨーク―医学史、SF、ミステリの要素を織り交ぜながら、アメリカ屈指のインド系作家が描く壮大な“陰謀”と“歴史”の物語。

著者等紹介

ゴーシュ,アミタヴ[ゴーシュ,アミタヴ][Ghosh,Amitav]
1956年、カルカッタ生まれ。オックスフォード大学にて博士号取得(社会人類学)。現在はニューヨークに在住し、大学で比較文学を講じている

伊藤真[イトウマコト]
1965年東京生まれ。京都大学文学部、仏教大学文学部卒業。放送局勤務ののち、フリーの翻訳家・プロデューサーに
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

em

16
マラリアを媒介する蚊の特定でノーベル賞を受賞したロナルド・ロスの研究を起点とした、なんともユニークな物語。SF?と怪奇と学術研究の歴史がごった煮状態となった中、謎めいた人物、それを追う人がどんどん増殖していきます。突如マダム・ブラヴァツキーのライバルの名前や、神がかり的な女が出てきたり。この捉えどころのない混沌はITと神秘の国のイメージそのものとも言えますが。たまに手をつけてはあまりに無軌道な底知れなさに圧倒され怯んでしまうインド、この作家はまた読んでみたいです。2017/10/30

maja

9
近未来NY、アンタールの現在からマラリア医学史の足跡を追ったまま消息を絶ったムルガンのカルカッタへ、そして英国統治時代カルカッタの研究所を取りまく世界に。謎の若い男を漠然とキーマンにして牧師の「すべては見かけと違っている」と残された言葉を不穏に抱きながら、過去・現在と巧みに交錯して結末に向かう流れに、雨季の東インドの雄大な平原の心惹かれる描写の章が思い浮かんでくる。1833年さらなる過去、始まりを辿る鉄道駅の幻想的なエピソードが迫ってくる独特な味わい。 2023/10/07

ろびん

2
なんだそれってラストだったな……。2019/12/15

キョウラン

2
過去と現代と未来、インドとニューヨーク―医学史、SF、ミステリの要素を織り交ぜながら、アメリカ屈指のインド系作家が描く壮大な“陰謀”と“歴史”の物語。こんな傑作っぽい本をスルーしてたとは!大森望のSF1000の本で紹介してたので早速読んでみることに。ロバーツのインドを舞台にした「シャンタラム」を読んだあとだから余計に面白く感じたw文庫化してくださいw2012/01/23

かりんぱに

1
タイトルに惹かれて読んだ。 複数の場所で、複数の登場人物のストーリーが交錯する。面白かった!翻訳版しか読んでないけど、読みやすかった。現地語表記には監修がついていたみたいで悪くなかった。2021/09/10

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