内容説明
国内の高齢・少子化の進展に伴い、在住外国人の増大が不可避の現在、外国人学校と公教育との関係が新たに問われている。本書は各国の外国人学校を、公教育への組入れ可能、公教育からの排除、組入れ・排除併存の三つのケースに分類し、その歴史・現状・課題を紹介・考察すると共に、我が国の韓国・朝鮮人学校への対応等、従来典型的な排除型であった教育政策の転換の必然性を追求する。
目次
外国人学校研究の課題
第1部 外国人学校の現状(アメリカの外国人学校と国際学校―正規学校という法的地位をめぐって;カナダの外国人学校と国際学校―オンタリオ州を中心に;イギリスの外国人学校と国際学校―イスラム系公営学校の設立をめぐって;香港の外国人学校と国際学校―中国返還後の新たな動きに注目して;中国の外国人学校と国際学校―教育主権の維持と国際化 ほか)
第2部 外国人学校の歴史(フランス植民地支配とフランス語教育―ヴェトナムに焦点を当てて;アメリカにおける日系移民の学校;日本の近代教育制度の形成と外国人学校)
戦後日本における外国人の子どもの教育と外国人学校問題
著者等紹介
福田誠治[フクダセイジ]
1979年に東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。1979年より都留文科大学文学部初等教育学科に勤務し、現在は文学部比較文化学科教授。専攻は教育哲学、少数民俗の言語権
末藤美津子[スエフジミツコ]
1986年に東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。東京学芸大学海外子女教育センター(現国際教育センター)教務補佐等を経て、東京学芸大学、明治学院大学等で非常勤講師。博士(教育学)。専攻は比較教育、アメリカ教育、言語教育、外国人子女教育
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