内容説明
『論理的思考―論説文の読み書きにおいて』の姉妹作。より応用的・発展的な内容。
目次
第1部 わかる文章の書き方(前おきをやめよう;大説をやめ、小説家になろう;要約は危険である;引用によって視線を低くする;五百円玉をかせぐ―一文一義;人間を追放せよ ほか)
第2部 「“Critical Thinking”とは何か」という文章(導入のための前おき;“Critical Thinking”とは何か)
第3部 「読者に合わせて書く」という文章(導入のための前おき;読者に合わせて書く)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masabi
10
【概要】読者にとって読みやすい、伝えたい内容を的確に書くための作法。【感想】他者が書いた文章を題材に伝わる文章の書き方を示す。一文、一語に至るまで無駄を排する姿勢が内容を明晰にするだけでなく、思考を深める。具体例、細部を起点に書く。本書の原則を貫徹すると伝わる文章は書けるだろうが、世に出る文章の粗が目に付くだろう。前半は諸原則、後半はある程度の長さの文章を批判する。2022/01/02
柳田
5
この本の基準で文章を読もうとしたら、フランス現代思想とか批評とか、華やかな人文系の文章はほとんど読めなくなる。たとえば今手元にある柄谷行人『マルクスその可能性の中心』をみると、「ひとりの思想家について論じるということは、その作品について論じることである」という文からはじまるが、もうメタメタ、まともに読めたものじゃなくなる。要するにハイコンテクストな文章で、おしなべて駄文とみなしていいのだろうか。あと、たまにはさまれるダジャレとか面白いのだが、つぎはいい女の名、ことは悪女の名、とかいうのは、うっ、となった。2018/05/03
yzyk
3
「論理的思考―論説文の読み書きにおいて」の内容と少しかぶるところもあるけど、具体的な文章を基に評論してるページが多かった。2021/02/19
カツェ
1
3文ほどの文章を添削するのに何ページもかけるほどのクドさがだんだん癖になる。書かれてることは真っ当だが、とにかくしつこい。 後半部は、宇佐美と共著で『「近現代史の授業改革」批判』を出した池田久美子が、この『「近現代史の授業改革」批判』を宣伝するために書いた文章に対して徹底的にダメ出しするというもの。わざわざ共著者の、それも自らも関わる本の宣伝のための文章でそれをやらなくてもと思ってしまうが、そこが宇佐美の倫理なのか。2021/04/08
tk
1
ごみ2015/03/18