内容説明
火刑台上の死から400年―その自由と寛容の思想が今蘇る!イタリア・ルネサンス末期の1600年に異端の罪で刑死してから400年、目下欧州で進められている決定版全集を底本に、時代を超えたあらゆる思想に開かれた自由な精神で、今改めて世界的な注目を集めているブルーノ思想の全体像を、初めてわが国に紹介する画期的著作集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Z
4
意外に読みやすかった。16世紀~17世紀の人で地動説の文脈で出てくる人であるが新プラトン主義の哲学者の顔も持つ。新プラトニズムの具体的な著作を読みたくて読む。質料/形相概念と原因と原理の区別が面白かった。質料というと物質を思い浮かべるが、むしろ不定形なものと言った方がいいらしい。死んだら土にかえるように自然界のものは生成変化するため特定の土の元素があるというより、何にでもなりうる流動的なものxを質料と呼び、それを土になり動物などにするのが形相で恐らく神的な要因で結び付いている。要因を区別するのが原理と原理2022/08/31