出版社内容情報
ひろく史料を探索して見出した光太夫とラクスマンの実像。「鎖国三百年史観」をうち破る新しい事実の発見が,日本の夜明けを告げる。実証史学によってはじめて可能な歴史の本当の姿の発見
内容説明
「漂民大黒屋光太夫の数奇なる生涯」。世に伝わるフィクションを厳しく取り去った後に、事実の重みが読者に迫る。ソ連崩壊以前からロシア史を冷静に眺め続けた歴史学者が、旧来の「鎖国三百年史観」をうち破り、近代の夜明けの対外交渉の実情を知らせる。
目次
第1章 エカテリナ号の渡来
第2章 神昌丸の遭難
第3章 光太夫たちの帰国の背景
第4章 ラクスマン訪日の目的
第5章 ラクスマンの根室入港
第6章 江戸幕府の対応
第7章 ラクスマン滞在中の根室
第8章 初めての日露交渉
第9章 光太夫たちの江戸送り
第10章 光太夫たちの取扱い
第11章 その後の光太夫たち
第12章 開国への足音