アイヌ植物誌

アイヌ植物誌

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  • サイズ B6判/ページ数 241p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784883230792
  • NDC分類 472.11
  • Cコード C0045

出版社内容情報

 自然の調和 民族の「心」紹介
「アイヌ民族の素晴らしい自然観を知ってもらいたい」
 福岡さんは小樽生まれ。旭川市内で高校教諭を務めていた1967年、旭川近郊に近文コタンがあることから、生徒とともにアイヌ民族の文化を研究。古老らとともに山に入って植物の生息状況を調べ、植物名の意味や草木にまつわる伝説などを聞き取り93年、「アイヌと植物」(旭川振興公社刊)にまとめた。
 今回は「アイヌと植物」が売り切れ状態となっていることから、その後、集めた情報を大幅に加えて出版した。生活に密着した植物を重視したため、取り上げた植物は前回よりも七種類少ない86種。新たに上川地方で生活するアイヌ民族の四季の暮らしぶりに関する記述を入れた。
 植物の微妙な生長から狩猟、採集の時期を知ることなどを記し「独自の誇り高い文化を生んだ」と、その生活サイクルを紹介。植物は「ウド=チマキナ(かさぷた・草)」と和名、アイヌ語名とその意味を併記し「茎をせんじ傷口を洗うと化のうを防ぎ、はれものを洗うとかさぶたがつかないからだ」と、アイヌ民族の古老から聞いた組物に関するエピソードを掲載した。
 福岡さんは「アイヌ民族の文化を理解するには、彼らの『心

序 章 上川アイヌの人びとの
      四季と暮らし
第一章 春から夏へ
■茎葉頬
ギョウジャニンニク
ニリンソウ(フクぺラ)
フキノトウ
フ キ
ウ ド
ハナウド
ヨモギ
エゾニユウ
アマニュウ
ヒトリシズカ
フッキソウ
ヒメザゼンソウ
ミズパショウ
オオパコ
オオイタドリ
ヨブスマソウ
エゾカンゾウ
パイケイソウ
クサノオオ
ヤドリギ
サ サ
ネマガリダケ
フクジユソウ
■根茎頬
ヤプマメ(ツチマメ)
エゾエンゴサク
カタクリ
クロユリ
エゾノリュウキンカ
オオパナノエンレイソウ
ユキザサ
コオホネ
オオウバユリ
■樹木類
ハルニレ
オヒョウ
シナノキ
イチイ(オンコ)
ケヤマハンノキ
オニグルミ
カツラ
ヤチダモ
エンジュ
シラカバ・
ノリウツギ(サビタ)
ハシドイ(ドスナラ)
タラノキ
キタコブシ
ドロノキ
■穀 類
ア ワ
ヒ エ

第二章 夏から秋へ
■茎葉類
ガ マ
トクサ
エゾイラクサ
ムカゴイラクサ
ツルウメモドキ
ヤマブドウ(の蔓)
エゾヤマハギ
ヤマアワ

内容説明

本書は、著者が長年にわたって、自然の恵みと共に生きたアイヌの古老たちの知恵から学び、口承文芸・オイナ(聖伝)やウエペケレ(昔話)、和人による過去の観察記録などに取材して、アイヌ民族の植物利用法を解説したものである。きれいな挿絵入り。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

すぱちゃん@しばらく低浮上になりますが、元気です

28
非常に興味深い一冊である。植物誌というタイトルだが、これはアイヌの人たちの文化誌だ。植物の呼び名から独特だが、アイヌとの関わり、利用方法等、とにかくアイヌ独自の文化との関わり方が、好奇心をそそる形で記されている。アイヌ民族のエコロジー、それは再生可能であるし、今の私達に教えてくれるものも多いように感じる。2022/07/11

Roadblue

9
上川アイヌのフチ達からの伝承を中心に地元の高校教師の筆者が纏めたもの。植物誌であり郷土誌、文化誌と言ってもいい。温もりを感じる。 「ゴールデンカムイ」第2期のオープニングは、福寿草の蕾が煌びやかに開花し、カタクリが咲き、フキ、ウバユリと続く。 アニメの舞台の小樽近郊と同様、上川でも福寿草はチライアパッポ。ツツドリが啼くとこの花が咲きチライ(イトウ)が遡上することに由来する。日高では悲しい民間説話に由来しクンナ(花)ノンノ(可愛く美しく愛おしいという意の幼児語)と呼ぶそうな。女性雑誌「ノンノ」の由来とか。 2020/08/01

0
まぁまぁ。 少々物足りない。2011/09/10

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