機能性エマルジョンの基礎と応用 (普及版)

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  • サイズ A5判/ページ数 198p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784882310921
  • NDC分類 578.4
  • Cコード C3043

出版社内容情報

  執筆者一覧
  (所属は1993年11月時点。カッコ内は2000年10月現在)

本山卓彦  昭和電工(株) 特殊化学品事業部(本山技術士事務所)
葛西壽一  昭和高分子(株) エマルジョン本部
滝沢 稔   ヘキスト合成(株) 技術本部
長谷川純   日本ゼオン(株) ラテックス事業部(総合開発センター 素材研究所)
山崎信助   工業技術院 物質工学工業技術研究所
吉野文夫   大日本インキ化学工業(株) 関西ポリマ関連技術研究所
花沢英昭   カネボウ・エヌエスシー(株) 技術研究所長
前川正雄   カネボウ・エヌエスシー(株) 技術研究所
        (日本エヌエスシー(株) 研究開発本部 基礎研究部)
星野 太  三井東圧化学(株) 総合研究所(三井化学(株))
築山文俊  昭和高分子(株) 大阪研究所長(エマルジョン事業部)
中井善積  コニシ(株) 浦和研究所
中村孝一  東京理科大学 理学部化学科(理学部二部化学科)
吉井右治  住友化学工業(株) 千葉研究所(精密化学品研究所)
宮本健三  日本ゼオン(株) ラテックス事業部


  構成および内容

Ⅰ 業界動向
1 国内のエマルジョン工業の動向           本山卓彦
 1.1 はじめに
 1.2 エマルジョンの生産動向
 1.3 エマルジョンの技術動向
2 海外の技術動向                    本山卓彦
 2.1 需要概要
 2.2 熱可塑性樹脂エマルジョン
 2.3 ウレタンエマルジョン
 2.4 シリコーンエマルジョン
3 環境問題とエマルジョン                葛西壽一
 3.1 はじめに
 3.2 環境問題のグローバル化
 3.3 廃棄物処理の解決方法
 3.4 環境負荷と費用負担
 3.5 健康被害防止対策に対する発想の転換
 3.6 室内空気汚染と有機溶剤
 3.7 わが国の環境基準と光化学オキシダント
 3.8 大気中の非メタン炭化水素の削減
 3.9 環境問題と情報公開
 3.10 環境問題とエマルジョン産業
4 エマルジョンの試験方法と規格           滝沢 稔
 4.1 はじめに
 4.2 エマルジョンの性状試験
  4.2.1  不揮発分(JIS K 6833)
  4.2.2  粘度(JIS K 7117)
  4.2.3  pH(JIS K 6833)
  4.2.4  最低造膜温度(造膜性)
  4.2.5  灰分(JIS K 6828)
  4.2.6  木材汚染性(JIS K 6804)
  4.2.7  接着強さ(JIS K 6804)
  4.2.8  残存単量体(残存モノマー)
  4.2.9  凍結融解安定性
  4.2.10 機械的安定性
  4.2.11 平均粒子径
  4.2.12 粗粒子
 4.3 エマルジョンの皮膜試験
  4.3.1  耐水性
  4.3.2  耐溶剤性
  4.3.3  硬さ
  4.3.4  引張り強さ
  4.3.5  破断時の皮膜の伸び
  4.3.6  ガラス転移温度
 4.4 おわりに

Ⅱ 新材料開発の動向
1 最近の大粒径エマルジョンの製法と用途     長谷川純
 1.1 はじめに
 1.2 ミクロンオーダー粒子の製造法
  1.2.1  乳化重合法
  1.2.2  懸濁重合法
  1.2.3  分散重合法
 1.3 ミクロンオーダー粒子の用途
  1.3.1  診断薬担体
  1.3.2  液晶スペーサー
  1.3.3  カラム充填剤
  1.3.4  トナー
  1.3.5  その他の用途
 1.4 おわりに
2 超微粒子ポリマーラテックス             山崎信助
 2.1 はじめに
 2.2 超微粒子ポリマーラテックスの製法
 2.3 乳化重合法による超微粒子ポリマーラテックスの製法と問題点
 2.4 超微粒子ポリマーラテックスの特徴と用途
 2.5 ミクロゲルおよび反応性ミクロゲルの作成
 2.6 反応性ミクロゲル-シリカハイブリッド体
3 複合エマルジョン                   吉野文夫
 3.1 はじめに
 3.2 複合エマルジョンの合成法法
 3.3 複合エマルジョンの種類と特性
  3.3.1  ウレタン樹脂との複合エマルジョン
  3.3.2  エポキシ樹脂との複合エマルジョン
  3.3.3  シリコーン樹脂との複合エマルジョン
  3.3.4  メラミン樹脂との複合エマルジョン
  3.3.5  酸化硬化型樹脂との複合エマルジョン
  3.3.6  無機質との複合エマルジョン
  3.3.7  その他
 3.4 おわりに
4 反応性エマルジョン                  花沢英昭、前川正雄
 4.1 はじめに  
 4.2 反応性モノマー
  4.2.1  反応性モノマーの種類
  4.2.2  反応性モノマーの官能基の反応
 4.3 反応性エマルジョン
  4.3.1  自己架橋型エマルジョン
  4.3.2  外部架橋剤型反応性エマルジョン
 4.4 おわりに
5 異形エマルジョン                    星野 太
 5.1 はじめに
 5.2 異形エマルジョンの調製例とその発現要因
 5.3 異形化現象に対する熱力学的な解釈
  5.3.1  界面自由エネルギー変化
  5.3.2  弾性自由エネルギー変化
 5.4 実用化されている異形エマルジョン
  5.4.1  中空粒子
  5.4.2  ローブ(Lobe)状粒子
  5.4.3  偏平状粒子
  5.4.4  微粒子集合体状粒子
 5.5 おわりに

Ⅲ 分野別の最近応用動向
1 塗料分野                         築山文俊
 1.1 はじめに
 1.2 エマルジョン系塗料の現状と問題点
 1.3 最近のエマルジョン系塗料技術動向
  1.3.1  低臭気型エマルジョン系塗料
  1.3.2  レオロジー
  1.3.3  速乾型エマルジョン系塗料
  1.3.4  高光沢エマルジョン系塗料
  1.3.5  低汚染型弾性塗料
  1.3.6  金属塗料用エマルジョン
 1.4 エマルジョン系塗料の今後の展開
2 接着剤分野                        中井善積
 2.1 はじめに
 2.2 接着剤分野の需要動向
 2.3 酢酸ビニル系エマルジョン型接着剤
  2.3.1  概要
  2.3.2  特徴
  2.3.3  短所
  2.3.4  用途
  2.3.5  最近の応用技術
 2.4 酢酸ビニル共重合系エマルジョン型接着剤
  2.4.1  概要
  2.4.2  特徴
  2.4.3  用途
  2.4.4  最近の応用技術
 2.5 硬化性酢酸ビニル系エマルジョン型接着剤
  2.5.1  概要
  2.5.2  特長
  2.5.3  欠点
  2.5.4  用途
 2.6 aオレフィン-無水マレイン酸樹脂系接着剤
  2.6.1  クラタック系接着剤の種類
  2.6.2  アルカリ性クラタック系接着剤
  2.6.3  中性クラタック系接着剤
 2.7 イミド樹脂-グリオキザール系ハネムーン型接着剤(HBシリーズ)の開発
  2.7.1  概要
  2.7.2  特長
  2.7.3  用途
 2.8 イミド樹脂変性酢酸ビニル共重合系エマルジョン型接着剤の開発
  2.8.1  概要
  2.8.2  特長および用途
 2.9 水性高分子-イソシアネート系接着剤(水性ビニルウレタン系接着剤)
  2.9.1  概要
  2.9.2  特長
  2.9.3  短所
  2.9.4  用途
 2.10 エチレン酢酸ビニル共重合系エマルジョン型接着剤
  2.10.1 概要
  2.10.2 特長
  2.10.3 用途
  2.10.4 最近の応用技術
 2.11 アクリル系エマルジョン型接着剤
  2.11.1概要
  2.11.2用途
  2.11.3最近の応用例
 2.12 クロロプレンゴム系ラテックス型接着剤
  2.12.1概要
  2.12.2用途
  2.12.3最近の応用例
 2.13 ポリウレタンディスパージョン型接着剤
  2.13.1概要
  2.13.2用途
 2.14 おわりに
3 感光・電子材料分野                    中村孝一
 3.1 感光材料への応用
  3.1.1  銀塩感光材料
  3.1.2  写真乳剤
  3.1.3  写真乳剤へのラテックスの応用
 3.2 感光性マイクロカプセル
  3.2.1  ピクトグラフィ概要
  3.2.2  感光性マイクロカプセルの製法
  3.2.3  感光・感圧マイクロカプセル
 3.3 電子写真用重合法トナー
  3.3.1  電子写真用トナーの概要
  3.3.2  重合性トナー(マイクロカプセルトナー)
  3.3.3  最近の重合性トナー
 3.4 感光・電子材料分野へのエマルジョンの応用の今後の動向
4 土木・建築分野     吉井右治
 4.1 はじめに
 4.2 土木・建築分野でのエマルジョンの市場動向
 4.3 主要ポリマーの特長と適応用途
 4.4 土建・建築分野での基本的な特性
  4.4.1  モルタル・プライマー(塗布型工法)
  4.4.2  モルタル混和用途
 4.5 最近の応用動向
  4.5.1  施工作業性の改良
  4.5.2  再乳化粉体樹脂
  4.5.3  吹付モルタル材
  4.5.4  セメント系セルフレヘベリング材
 4.6 おわりに
5 紙加工・遷移分野                      宮本健三
 5.1 はじめに  
 5.2 顔料塗工紙用ラテックス
  5.2.1  オフセット輪転用ラテックス
  5.2.2  両性ラテックス
  5.2.3  ソールバインダーラテックス
  5.2.4  有機顔料系ラテックス
 5.3 内添、含浸用ラテックス
 5.4 繊維処理用ラテックス

内容説明

本書の初版は、1993年、下支えの材料としての機能性エマルジョンに焦点をあて、第一線の研究者によって執筆されたものを今回、普及版として発行した。エマルジョンはそれなりの問題点をかかえている。安定性、皮膜形成、耐水性などであり、それをいかにして解決するか、また解決しつつあるかが本書に述べられている。また、本書はエマルジョンの基礎から主用途についてコンパクトにまとめられており、研究者はもちろん、開発、企画、製造、営業など幅広い方々の参考になると信じている。

目次

1 業界動向(国内のエマルジョン工業の動向;海外の技術動向;環境問題とエマルジョン;エマルジョンの試験方法と規格)
2 新材料開発の動向(最近の大粒径エマルジョンの製法と用途;超微粒子ポリマーラテックス;複合エマルジョン;反応性エマルジョン;異形エマルジョン)
3 分野別の最近応用動向(塗料分野;接着剤分野;感光・電子材料分野;土木・建築分野;紙加工・繊維分野)