ガラスの動物園

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  • サイズ B6判/ページ数 122p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784875745570
  • NDC分類 932
  • Cコード C0374

内容説明

この芝居はトムの追想から始まる。彼は、捨て去った過去へ、家族の思い出の中へ、その愛の痛みの世界に帰っていく。その世界には、外とのつながりを見つけられない自閉症の姉と、過去の華やかな思い出の世界に生きている母親がいる。彼女自身があたかも自分の収集するガラスの動物のように、壊れやすい心を持った姉のローラ。惨めな現実の中で、子どもたちを叱咤激励しながら悪戦苦闘している母のアマンダ。トムは家族を養うだけの単調で退屈な日常の中で、ひたすら外の世界へ飛び出す機会をうかがっている。そんなトムの家族のもとに一人の青年ジムが訪れる。ジムは極端に人見知りをするローラがこれまで好きになったたった一人の男性だった。そしてローラにとっての一生に一度の心ときめく時間が訪れる。しかしジムは自分に婚約者がいると告げて去っていく。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fseigojp

28
テネシー・ウィリアムズの半自伝的戯曲 ローラのガラスのように繊細な立ち居振る舞いが切ない 時代は恐慌期の1930年代2015/09/28

ガリポリ

2
以前に鳴海訳で読んだが松岡訳で読むのは初めて。ジムとローラが二人きりになる場面でのジムのマイム、誰も見ていないのを確認してデカンタからワインを盗み飲む、ローラが見ていないのを確認してガムをソファの下に捨てる、ローラが自分の生きがいであるガラスの動物園について熱っぽく語るのを聞いたあとに退屈そうに伸びをする、これらとジムのセリフが矛盾してるのが案外重要なのではないかと今回読んでみて思った。2015/07/03

1
作:テネシー・ウィリアムズ 訳:松岡和子 1993年8月29日第1刷発行 発行人:笹部博司 発行所:劇書房 印刷:三秀舎 製本:三水舎 発売:株式会社構想社 定価:1500円(本体価格1456円)2022/09/26

むぎ(元ゆいきち)

1
最愛の夫が傍にいた頃の幸せな記憶の中で生きている母親と、家の中に閉じこもっている姉を支えるために本望ではない仕事を続けている主人公。3人とも共感できるところがあるから、読んでて胸が辛かった。すごくリアリティがあるなぁ…と思ったら、作者の自伝的な部分が多く含まれているらしい。小道具が非常に上手く使われている芝居だと思う。観に行きたけど、行く時は絶対一人がいいな。母親となんか絶対観に行けないや。2012/11/11

あずみ

0
思っていたよりも短め。戯曲を読むのは初めてなので新鮮でした。当時の舞台装置も興味深かったです。2012/04/01

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