内容説明
ハリウッドと日本オタク文化が繰り広げてきた熾烈なパクリ合戦、インターネットもコミケ化している今、日本史上かつてない世界的繁殖力を持つオタク文化とは何か。映像の時代に鍛えられた視力を持ち、情報を読み、発信するオタクの快感とは。知られざるオタク情報を楽しみながら、その極意を学ぶ、フツーの人のためのオタク学入門書。
目次
1 オタクの正体
2 オタクの世界性
3 オタクの3つの眼
4 「粋」の眼
5 「匠」の眼
6 「通」の眼
7 オタク文化論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
70
オタクは作品の何を見ているのかを論じる1996年の本。家庭用ビデオデッキの普及とアニメ雑誌が近代アニメオタクの始まりだと語るところから始まる。アニメーターの癖、特撮ヒーローもの、「ブレードランナー」「2001年宇宙の旅」「ジェダイの復讐」らがなぜ画期的か、少年マンガ誌の歴史など、オタク文化というものを誇りにする記念碑的本だといっていい。一般人向けの書き方をしているが、あまりの濃さに感心する。2018/08/15
Koichiro Minematsu
45
新人研修で「ヒーローズ・ジャーニー理論」を話してからの、オタク岡田斗司夫の本。オタクは日本文化の正統継承者と言える。2023/04/29
きいち
25
96年、「オタク」を日本の伝統に直結し、かつ世界最先端の文化を担う存在として初めて言挙げした記念碑。クリエイターの新たな挑戦。◇どんなに幼稚で受け売りでも外に自分なりの「論」をアウトプットしはじめることが、濃いオタクとしての出発点。自分の「おもろい」に忠実であること。ここでも、キーは「書くこと」による自我形成。内に語るためにインプットするにも、外に自らのアウトプットを面白がってくれる存在を見つけるにも、否応なく横へのつながりを求めていくことになる。◇それができなくなったとき、オタクに死が訪れるのだと思う。2014/05/10
出世八五郎
10
金がないからこそ生まれた日本アニメの技術力とか・・・面白い話たくさんで、オタク萌えとか全然関係ないです。
テキィ
6
作画マンの名前を全く憶えられない私は、全然オタクではないなと改めて思った。オタクエリートは輝いているよ。まったく。2012/07/01