木星叢書
邪悪なものの鎮め方

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  • サイズ B6判/ページ数 325p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784862381606
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

「邪悪なもの」と遭遇したとき、人間はどうふるまうべきか?「どうしていいかわからないけれど、何かしないとたいへんなことになる」極限的な状況で、適切に対処できる知見とはどのようなものか?この喫緊の課題に、ウチダ先生がきっぱりお答えいたします。村上春樹『1Q84』の物語構造、コピーキャット型犯罪が内包する恐るべき罠、ミラーニューロンと幽体離脱、被害者の呪いがもたらす災厄、霊的体験とのつきあい方から、草食系男子の問題にいたるまで、「本当ですか!?」と叫びたくなる驚愕の読書体験の連続。不透明な時代を生き延びるための「裏テキスト」。

目次

第1章 物語のほうへ―邪悪なもののコスモロジー(「父」からの離脱の方位;過激派的外傷あるいは義人とその受難 ほか)
第2章 邪悪なものの鎮め方―呪いと言祝ぎ(霊的体験とのあつきあいの仕方;呪いのナラティヴ ほか)
第3章 正気と狂気のあいだ―霊的感受性の復権(人を見る目;そんなの常識 ほか)
第4章 まず隗より始めよ―遂行的予言集(まず隗より始めよ;「おせっかいな人」の孤独 ほか)
第5章 愛神愛隣―共生の時代に向かって(あなたの隣人を愛するように、あなた自身を愛しなさい;学院標語と結婚の条件 ほか)

著者等紹介

内田樹[ウチダタツル]
1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。東京都立大学大学院博士課程中退。神戸女学院大学文学部教授。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)で第六回小林秀雄賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

寛生

48
【図書館】全体的にエッセイ集的なもの。タイトルと前書につられて読む。まえがきがまえがきらしく面白いがナカミそのものとはあまり関連性はない。この「邪悪なもの」は31頁がその極みである議論展開になっていく。外傷ーつまりトラウマのことだと思うーの癒しの不到来が、生き残った人間を「仕事」にさせるという。死んだ人間と生き残った人間の間、差異にあって、トラウマから吹き出してくる血によって、そのトラウマの意味を自らに信じさせようとすることこそ、〈弔ふ〉ことなのだと内田は言いたいのだろう。それを軸として易しく語る本。2014/10/11

まふぃー

43
タイトルから連想されるオカルト的な話ではなくて「どうふるまっていいかわからないとき」に適切に振る舞う対処法。「生きていく上でどんなマインドでいるべきか」ハッとさせられる言葉が多く付箋だらけになっちゃう良書だと思う🤔 ✅ 仕事には、自分の仕事と、あなたの仕事と、誰の仕事でもない仕事がある。《誰の仕事でもない仕事は自分の仕事である》という人のことを働くモチベーションが高い人と呼ぶ。2021/03/17

ふ~@豆板醤

26
この本を「邪悪」と一緒にレビュー上げるというネタのためだけに読みました(笑)内田さんの本は他にも読んだ事あったけど、やっぱり難しい。エッセイ本ではあるけど内容が残らない、、疲れてるのかな‥??「仕事本」「パスタ本」という表現はよくわかったけど。2016/10/02

みんと

26
不透明な時代を生きるための裏テキスト。 作者ならどうするか。 見つけた答えは「ディセンシー」(礼儀正しさ)、身体感度の高さ、オープンマインドということであった。 ルーティンなことを好む人はたくさんいる。 なぜならば、同じ事を繰り返すことによって、「快」の感覚が生じるからなのである。 その究極が死であるということに驚いた。 愉悦の本質には読書というものがある。 既視感と全能感が発生し至福の体験ができる。 これからも活字を追い続ける中毒者でいたいと思った。2011/11/11

磁石

23
先進諸国の国民には全て、生まれた時から3人の見えざる奴隷がついている、そうでなくてはその生活を営めない。どこで聞いたか忘れてしまったが、そんな話を思い出した。日本で生まれた瞬間、彼らの主人となる、しかし彼らは見えない/注意しても中々気づけない。でもいることは確か、だからいつも何かを訴え続けている。……残念ながら、もう被害者にはなれない。加害者として誰かの権利を守る側に立たないといけないらしい。2017/05/08

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