出版社内容情報
性的快楽のタブーと実態、解放と抑圧の文化史。
内容説明
人類の行動を規定する最大要因の一つは、オルガスムの追求である。オルガスムへの欲動は、男女関係の形成から、芸術作品への昇華、さらには権力をも構築してきた。本書は、日記・回想録・教会の告解記録・ポルノグラフィー・医学文献などの厖大な史料や文献をもとに、16~20世紀の西洋における、性的快楽をめぐる規範やタブーと実態、解放と抑圧を歴史的にたどった、初の“オルガスムの文化史”である。
目次
第1部 オルガスムと西洋の歴史(「肉体」の快楽と呼ばれるものとは?)
第2部 苦痛のなかの快楽―一六~一七世紀(男女のあり方とその身体観;肉体的快楽への権利と厳罰の相克)
第3部 悪徳と美徳の狭間で―一八世紀~一九六〇年(啓蒙思想と性的快楽;ヴィクトリア時代のヴェールの下でブルジョワ文化における性的快楽)
第4部 オルガスム革命―一九六〇年代~現在(性的快楽の解放)
オルガスムと現代社会
著者等紹介
ミュッシャンブレ,ロベール[ミュッシャンブレ,ロベール][Muchembled,Robert]
1944年、リエヴァン(フランス)生まれ。23歳で歴史学の教授資格を取得。1986年よりパリ第13大学(ノール)の歴史学教授、現在、同大学大学院博士課程研究科“生物と社会”科長。アナール学派の流れをくむ歴史学者で、犯罪や刑罰の歴史、魔法、魔術、魔女、悪魔などの非キリスト教的表象の歴史、暴力、礼儀作法、恋愛、快楽などの習俗とその文明化の歴史にかんして多くの著書を発表してきた
山本規雄[ヤマモトノリオ]
1967年、東京都生まれ。出版社勤務などを経て、2002年よりフリーランスで翻訳業、編集業に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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