伊東忠太を知っていますか

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  • サイズ B6判/ページ数 242p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784860730123
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0052

内容説明

今、甦える“建築の巨人”の全体像。法隆寺を「発見」した人。築地本願寺を設計した人。日本の建築史学を創始した人。明治期に中国・インドなど3年半に及ぶ大旅行をした人。妖怪趣味に長じた人。造家と呼ばれていた分野を建築に改めた人。忠太撮影の乾板写真等多数収録。

目次

第1章 伊東忠太 その私的全体性
第2章 伊東忠太を語る
第3章 伊東忠太の設計思想―妖怪としての建築
第4章 伊東忠太の世界旅行
第5章 伊東忠太をもっと知りたい

著者等紹介

鈴木博之[スズキヒロユキ]
1945年生れ。東京大学建築学科卒。同大学院博士課程修了。東京大学教授(建築学専攻)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ぶんこ

40
伊東忠太を知ったのは他の建築関係の本を読んでです。そして築地本願寺の個性的な佇まいにも興味を持っていたので、これが伊東忠太の作品と知って読み始めました。画家になりたかったというように、彼の「阿修羅帖」の妖怪の絵の面白さは秀逸。このユーモアと独特な個性は強烈です。ただ、この本を書かれたのが大学の建築学教授だからか、私にはあまりにも専門的すぎて楽しめませんでした。1/5も読まずにギブアップ。2017/04/18

コットン

11
私費を投じて当時流行のヨーロッパではなく主にアジアへ留学した変わり者で建築の地位を引き上げた人(とにかく妖怪などの絵を書くのが好きだったようです)。南方熊楠にしても伊藤忠太にしても昔の人はスケールが大きい。2012/07/03

つけ麺部長

5
建築学的な側面から書かれているので難しかったです。築地本願寺、平安神宮、梅田阪急ビル内部装飾、湯島聖堂など、実際に見たことがあったものの伊東先生の作品とは知りませんでした。まだ見たことのない建物もあるので、機会があれば実際に見てみたいと思いました。また、法隆寺を今みたいに有名にしたのも伊東先生の功績とか。古い建物に文化財としての光が当たらなかった時代があったのですね。驚きました。2020/02/15

ムカルナス

5
伊東忠太の偉大な功績は造家を建築と改名させ、日本建築史を初めて編纂し、大工ではなく建築家が国家のアイデンティティを象徴する日本建築を設計する(平安神宮)をいうことに先鞭をつけたこと。しかし建築家としては木造から石造、コンクリート造へとなっていくのが建築の進歩だとして自らが旅行した中国やインドの建築と和風を折衷したコンクリート造建築に自分の怪獣趣味を加味した奇怪な作品が多い。西洋建築をマスターして上手に設計するのが名建築家とされた当時、伊東忠太の功績は癖の強い我が道を行く人間だからこそかもしれない。2016/06/22

chang_ume

4
伊東忠太に関する調べ物の一環として。これが実に面白かった。彼の「私的全体性」(鈴木博之)が余すところなく語られる。とりわけ対談パートが秀逸です。「近代」(モダニティ)の同時代的現象として、伊東忠太とガウディが等置される視点。全体として、伊東忠太という巨大な個性に直面して、各論者それぞれの「私的全体性」があらわとなるような楽しさを感じます。「博物学的」である自己を告白する藤森照信とか、ヤクザな言い回しで作品の圧力を語る安藤忠雄とか。よかった。2018/05/28

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