内容説明
背とわれと死にたる人と三人して甕の中に封じつること。この約束は、果たしてまもられていたのだろうか。恋においても歌においても手強いライヴァルであった、山川登美子と与謝野晶子。対極にある二人の歌と生きざまを活写しつつ、著者自らの文学遍歴と文学者達との出合いを顧み、文学の叡知に迫る。
目次
山川登美子と与謝野晶子(山川登美子「夢うつつ」について―挽歌と相聞のあいだ;二つの生きかた―与謝野晶子と山川登美子;躓きの石―山川登美子拾遺;明星派歌人の一面;晶子反戦詩の背景について;晶子と磐之媛)
付録―文学的回想(「新しき村」をめぐって;文学雑感;歌会始について;思い出の記)