出版社内容情報
環境問題の研究者、弁護士、医師、ジャーナリストを中心に、世界的にみてもユニークな学際的研究グループが高江・辺野古問題を検証。オスプレイ墜落事故、辺野古裁判を最高裁は上告棄却……、沖縄の民意は「オスプレイはいらない」「辺野古に新基地はつくらせない」ことにある。10月に開催された学会のレポートから、高江と辺野古の問題について、専門家がアカデミックに検証します。“オールスター”ともいえる豪華執筆陣です。
はじめに……寺西俊一
総 論 沖縄から未来を拓く……桜井国俊
1 特別講演 日本にとって沖縄とは何か……新崎盛暉
2 基調講演 沖縄の環境問題……桜井国俊
3 基調講演 安全保障と沖縄……我部政明
4 基調講演 安全保障と地方自治……宮本憲一
5 基調講演 国際人権と環境・文化──先住民族の視点から……上村英明
第1部 環境・平和・自治・人権についての辺野古・高江の問い
はじめに……花輪伸一
1 生物の多様性豊かな辺野古・大浦湾と埋め立て問題……安部真理子
2 東村高江・国頭村安波の自然と米軍ヘリパッド建設の影響……宮城秋乃
3 「高江アセス」の問題点……宮城邦治
4 オキナワ問題とは何か……屋良朝博
5 戦後日本の立憲主義の欺瞞と沖縄が主張する自己決定権……島袋 純
6 日本の環境アセスメントの問題点……原科幸彦
7 沖縄の全基地返還への展望……前泊博盛
第2部 辺野古が提起する法的(国際法を含む)諸問題
はじめに……喜多自然
1 米軍への提供施設・区域と環境保全……新垣 勉
2 脅かされる地方自治──辺野古争訟(裁判)の検証……徳田博人
3 辺野古が問う日本の環境民主主義──オーフス条約の視点から……大久保規子
4 どの故郷にも戦争に使う土砂は一粒もない……阿部悦子
5 国際社会から見た辺野古新基地建設……吉川秀樹
6 東アジアの平和と辺野古新基地建設……ガバン・マコーマック
第33回日本環境会議沖縄大会宣言
あとがき……真喜志好一
日本環境会議沖縄大会実行委員会[ニホンカンキョウカイギオキナワタイカイジッコウイインカイ]
「日本環境会議」(JEC:Japan Environmental Council)は、世界的にみてもユニークな学際的研究グループである「公害研究委員会」(1963年7月発足)のメンバーが中心となって、1979年6月に設立された。設立以来、ほぼ毎年1回の大会やシンポジウム等を各地で開催してきたが、1991年11月の第11回会議以降は会員制の組織に移行し、各分野の大学研究者、専門家、実務家、弁護士、医師、ジャーナリスト、全国各地の市民運動や住民運動のリーダー、一般市民、大学院生など、約500名余の会員を擁している(2017年1月現在)。
沖縄で大会を開催するのは、1988年の第8回会議、1996年の第16回会議に続き今回の第33回会議(2016年10月21日~23日、沖縄国際大学で開催)で3回目である。33回中の3回が沖縄での開催である。実行委員会には、沖縄環境ネットワーク、沖縄社会教育研究会、沖縄平和ネットワーク、沖縄リサイクル運動市民の会、原発事故避難者に公的支援を求める会、大学等非常勤講師ユニオン沖縄、つなごう命──沖縄と被災地を結ぶ会、日本科学者会議沖縄支部など、地元の…
目次
総論 沖縄から未来を拓く(特別講演 日本にとって沖縄とは何か;基調講演 沖縄の環境問題;基調講演 安全保障と沖縄;基調講演 安全保障と地方自治;基調講演 国際人権と環境・文化―先住民族の視点から)
第1部 環境・平和・自治・人権についての辺野古・高江の問い(生物の多様性豊かな辺野古・大浦湾と埋め立て問題;東村高江・国頭村安波の自然と米軍ヘリパッド建設の影響;「高江アセス」の問題点;オキナワ問題とは何か;戦後日本の立憲主義の欺瞞と沖縄が主張する自己決定権;日本の環境アセスメントの問題点;沖縄の全基地返還への展望)
第2部 辺野古が提起する法的(国際法を含む)諸問題(米軍への提供施設・区域と環境保全;脅かされる地方自治―辺野古争訟(裁判)の検証
辺野古が問う日本の環境民主主義―オーフス条約の視点から
どの故郷にも戦争に使う土砂は一粒もない
国際社会から見た辺野古新基地建設
東アジアの平和と辺野古新基地建設)
第33回日本環境会議沖縄大会宣言