出版社内容情報
高橋康也監修/佐々木隆編集
A5判 全4回配本 1998年6月完結
☆揃360,000円☆(各回分売可)
明治・大正・昭和の三代にわたる主要なシェイクスピア研究書25冊を復刻、研究の流れを総合的な視点から俯瞰する。また、新聞・雑誌などに発表された研究論文・随筆などを厳選し、時代別・分野別に収録。別巻として新たに書き下ろした「研究書誌」「翻訳書誌」「上演年表」「総合受容年表」を立て、さらに書名・人名索引を付す。
明治から現代まで、日本における欧米文化の移入と受容の歴史に巨大な足跡を残したシェイクスピア。
その影響・受容・評価・研究等の史的展望をはかり、二十一世紀への遺産として次世代に伝承することを目的に編集した、日本におけるシェイクスピアの一代パノラマ。
刊行にあたって
高橋康也
(昭和女子大学教授・東京大学名誉教授・国際シェイクスピア学会副会長)
世界の文学を見渡しても、自国ならびに他国を含めて後世に与えた影響の大きさにおいて、シェイクスピアの右に出る作家はまれであろう。
日本もまたその影響範囲内にあり、明治から現代にいたる欧米文化の受容を語るとき、シェイクスピアの名を省くことはできない。
明治の開国以来、われらの先人はどのようにシェイクスピアを受けとめて来たのか。
それは異文化接触の好個の一例であり、それを知ることは私たちの現在を知ることと無縁ではあるまい。
だが入手・閲覧のむずかしい文献も多い。
ここに、明治・大正・昭和三代にわたる日本人による代表的な研究・評論・随筆などを集大成し、平成の、いや二十一世紀の、一般読者や研究者に受け渡すことができるのは、喜ばしいかぎりである。