「読者」の誕生―活字文化はどのようにして定着したか

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 534,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784794966407
  • NDC分類 019.02
  • Cコード C0036

内容説明

グーテンベルク以後、活版印刷術はヨーロッパじゅうにひろまり、本やパンフレットが大量に印刷されるようになった。だからといって、人々はすぐに本を読むようになったわけではない。「読む」という、ごくありふれた日常的な行為にも歴史がある。今日の私たちがそうであるような「読者」はいつごろ、どのようにして誕生したのだろう。イギリス17世紀、ホッブズ、ミルトン、デフォーたちの言論活動にわけいり、近代ジャーナリズムが成立し、手書きや口頭にかわって活字文化がコミュニケーションの中心となる時代をよみがえらせる。

目次

「イコン」「イメージ」論争の歴史的意味―近代開幕期における影像と言葉
聖書の「四つの意味」とその解体―「字義通り」の読みの優位
「近代的」読み方の誕生―「読むこと」の効力測定様式
「週刊」新聞の社会的定着―定期性をもったジャーナリズムの出現
ピューリタン革命の「言説」空間―ライターの想定した読者像とその論理
「手書き」論文から「活字」の世界へ―ホッブズの二つの論争と論証の方法
クロムウェル治下における「寛容」の限界―ジェームズ・ネイラーの「ブリストル入城事件」
イギリスにおける「カズイストリー」の運命―近代ジャーナリズム成立論史序説
「仮面」の操作と「言論」主体の成立―ケース神学の世俗化と近代ジャーナリズム

著者等紹介

香内三郎[コウウチサブロウ]
1931年大連生まれ。東京大学文学部卒業。東大新聞研究所教授をへて、東京経済大学教授。現、名誉教授。マス・コミュニケーション論、イギリス言論史、専攻。著書『活字文化の誕生』(第5回日本出版学会賞、晶文社)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。