誰も教えてくれない聖書の読み方

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 275p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794964731
  • NDC分類 193
  • Cコード C0016

内容説明

聖書という本は、読む人の勝手な解釈で語られすぎてはいないだろうか。都合の悪いところは後代の創作や脚色にされるし、都合のいいところは妙な強調のされ方をする。でも聖書を、いろんな脚色を抜きにして、そこに書かれているとおりに読むとどうなる?ちゃんと読めば、たとえば旧約聖書は一貫性のない神さまがひたすら残虐行為を実践しているのばかりが目につく本だったりするし、新約聖書はイエスという畸人を主人公にした荒唐無稽な物語だったりすることがわかるだろう。本書は、そんなふうに、聖書を最初から最後までまっとうに読んでみようというガイドブックだ。そしてまた、基礎教養として聖書を読み直すための副読本でもある。聖書に書かれている、ペテンと略奪と殺戮に満ちたエピソード群をひとつひとつ解釈しながら(ときにはそれに呆れながら)、それでも読者は、聖書が人をしてちゃんと読ませる力と魅力を持った本だということをあらためて理解するだろう。

目次

0 はじめに(基本のはなし;どの聖書? ほか)
1 旧約聖書へようこそ(アダムとその一家;モーゼと出エジプト記 ほか)
2 新約聖書へようこそ(四つの福音;イエス、でしょう。救世主、じゃないでしょう ほか)
3 二次会―イエスが帰ってから(タルソのサウル;使徒書簡 ほか)
4 聖書のあらすじとあとがき(旧約聖書のあらすじ;新約聖書の説明 ほか)

著者等紹介

スミス,ケン[Smith,Ken]
ニュージャージー州生まれ。農園夫、雑誌編集者、賭博場のディーラー、映画の検閲、TVプロデューサーなど多数の職業を経験。共著書に『Roadside America』(Simon&Schuster)、『The New Roadside America』(Simon&Schuster)、著書に『Raw Deal』(Blast Books)、『Mental Hygiene』(Blast Books)がある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲオルギオ・ハーン

25
ふざけて見える表紙だがコンセプトは「ちゃんと(旧約・新約)聖書を読もうよ」というもの。翻訳本ということからも分かるように本書は元々アメリカ人向けであり、一部には日本ではメジャーでない話への言及もある(訳者の山形氏がちゃんと訳註を付けて補足しているので問題なし)が、聖書の認識については日本人とさほど変わらないように読める。教会でミサがあるといっても比較的まともな部分やキレイな話を選んでいるため、エログロ部分や意味不明なところ、どう考えたって女性蔑視なところがあることはあまり知られていないようだ。2023/01/21

Koning

4
聖書をあまり読まないという人がじっくり読んでみて突込みを入れまくる!という本だけど、聖書研究的に読み出すと逆の突っ込みどころも増えてくる罠(w。でも笑いつつ読めるので、こっから聖書を読むというのもアリだと思う。

Hiroki Nishizumi

3
参考になった。既知のところも多かったが、いろいろなものの見方があると感じた。また矛盾も。2020/02/26

臓物ちゃん

3
架神恭介の『「バカダークファンタジー」としての聖書入門』より前に出版された、世界一のベストセラーなのに誰もちゃんと読んだことのない「聖書」の内容へのツッコミ本。敵味方問わず自分に逆らう者はバンバン殺しまくってるくせに相撲に負けそうになると相手の股間を蹴るヤハウェ先輩萌え。他にも理不尽なエロスとバイオレンス展開がてんこ盛りで、『虐殺器官』でアレックスがウィリアムズに勧めたのも判る。ただちょっとツッコミが浅いので読後感は物足りない気分。2015/05/08

新鮮じゃない

2
面白さを優先したからか、全体としてやや揚げ足取りが過ぎるように感じた。重大な誤りは無いにしても、ネタを他人に喋る前に聖書の該当部分を読むのがいいかも。巻末の山形浩生氏による聖書解説も、明快なようで少々怪しい。例えば確かにエデンの園はエデンの東方(eastward in Eden)にあるが、映画"East of Eden"のタイトルが指しているのはエデンの園ではなく、弟殺しのカインが住んだノドの地のことである。ただ細かいケチの付けようはあれど、啓蒙的に大変優れた楽しい本です2015/12/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/2739
  • ご注意事項