出版社内容情報
冷徹なまでに公平な視点から現代史におけるこの戦争の本質を多角的に問い直した歴史的名著。活字を大きくし、参考文献も完備して価格を下げた普及版。
内容説明
日本は敗北したとはいえ、アジアにおける西欧帝国の終焉を早めた。英国の気鋭の歴史学者による「最も公平な太平洋戦争論」とされる本書は、東京裁判史観を完全に覆す画期的著作である。
目次
第1部 迫り来る戦争(最初の反応;国際的情況;国内的情況)
第2部 戦いのなかで(敵に直面して;友と未来の獲得―日本とアジア;友と未来の獲得―西欧とアジア;友との戦い;生と死と変化;自己と未来を見つめて)
著者等紹介
ソーン,クリストファー[ソーン,クリストファー][Thorne,Christopher]
1934年、イギリス生まれ。オックスフォード大学セント・エドムンド・ホールで現代史を専攻。戦後の英国海軍に従軍、駆逐艦に乗り組んでいた経験がある。サセックス大学で国際関係論の教授を務めていたが、92年に癌のため死去。王立歴史学会、英国学士院の特別会員でもあった
市川洋一[イチカワヨウイチ]
1925年生まれ。47年、京都大学法学部卒。東洋レーヨン、東レ・エージェンシー勤務を経て85年に退職後、翻訳の仕事を始める
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感想・レビュー
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フンフン
1
近代的個人主義はヨーロッパで発達を遂げた。民族自決にせよ、資本主義の自由競争にせよ、その大本は近代的な個人の自由の思想に発している。国民国家の自由な発展が戦争につながり、資本主義の自由競争が大独占につながるのでは、個人の自由はむしろ阻害されることになる。二つの世界大戦の悲惨が、国民国家にも大企業にもある程度の自由の制限を課す必要を人類に認めさせた。戦後の国際連合と修正資本主義は二度の大戦によって準備されたのである。この視点が欠けているから非常に筋道を理解しにくい記述になっている。2013/06/28
れじーな
0
結局何が言いたいのか分からず仕舞いの一冊。取り敢えず読破することだけを主眼にしてましたが、疲れました。2002/01/14