京の大工棟梁と七人の職人衆

京の大工棟梁と七人の職人衆

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  • サイズ B6判/ページ数 249p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794208965
  • NDC分類 525.5
  • Cコード C0095

内容説明

家造り・庭造りの八人の職人が語る日本文化の粋と奥行き。

目次

1 最後の数寄屋大工といわれて
2 京壁と向き合う
3 障子、襖、屏風の話
4 錺金具にあらわれる日本人の意匠感覚
5 畳はすっきり綺麗に見えるように
6 簾は京都にふさわしい点景や
7 北白川で燈篭と蹲踞をつくる
8 庭造りに大切な京都の光

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まき

6
自分の仕事に満足していない、なにかしら欠点があるから見たくないという台詞が何人かから出てきて、とても印象的でした。それほど真摯に自分の仕事に向き合っているんだなあ、と。中にはなりゆきで嫌々親の仕事を継いだという方もいるようですが、それでも仕事に誇りを持っていらっしゃいました。サラリーマンは年を取ったら何にもならない、とは、ぐうの音も…職人技というのはこういった向上心、常によりよいものを目指し、学び続ける姿勢から生み出されるものですね。台風のエピソードはさすがに棟梁それは…と思いましたが。2022/04/17

キョウ

3
河出書房新社の復刻版を読み出した。私も大工の端くれとしてやってきたので、中村外二棟梁の話は理解しやすい内容でした。しかし台風の話は、内容はよく理解できますが、それを求めては駄目だろうと思いました。明貴さんも、結果帰れなかった?だけ?この話を最後にまで持ってきて棟梁の凄みを出したかった?どのような想いがあるのかは、私には読み取れませんでした。七名の方々ほ、それぞれに名を上げた名工の方々で、その思考が読み取れたことは、私にとって良い勉強になりました。中村外二棟梁は不安と闘っていたというところが魂に響きました。2021/04/24

miou

2
京都で職人として様々な形で建築に携わってきた方々のインタビュー。出版されたのは今から20年以上も前。お話をされている時点で昔とは違ってきた仕事のやり方、施主の方々の変化が語られているけど、その頃から現在までに更に失われたものも多いだろう。建築に関しては全くの素人なので初めて知ることも多く、それぞれの方の仕事への向き合い方には背筋が伸びる思いがした。びっくりしたのは襖の強度。すぐに穴が開くものだと思っていたら、きちんと作ったものは横にして大人が上を歩いても大丈夫なんだとか。職人の技、恐るべし。2021/10/24

カエル子

1
【一万円選書⑦】棟梁として、師匠として、下請けで仕事をする職人として、そして人間として、本当に素晴らしい方だったんだということがはっきりと伝わってきました。著者も凄腕のインタビュアーです。インフォーマントの言葉を臨場感たっぷりに伝える工夫の施された名著。ホント。棟梁はもちろん、他7人の職人衆もそれぞれに人間の出来た立派な方たちだし、仕事ぶりはおそらく文句の付けようのないレベル。それでも皆さん、謙虚だし、目先の仕事を片づけるだけみたいな心持ちは欠片もない。人の上に立つプロ職人はかくたるべし。2017/02/05

ペイ

1
昔ながらの建築技法で建物を建てている職人たちの取材手記。 数奇屋大工の中村氏が建物ができるまでの設計や材料の選定、作り始めは楽しいが建物ができる直前は嫌になると言うのはアプリケーションシステムの構築と同じ様な感覚なんだろうなと感じた。 各職人の取材を通して紹介している建材や技法を読んでると非常にありがたく感じていつか私もそんな家に住んでみたいと思うのであった。2016/12/04

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